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» 2011年05月20日 00時00分 UPDATE

FPGAの素朴な疑問:第2回「システム開発とFPGA」

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質問:システムの開発工程(設計・検証・試作・テスト・量産といった流れ)では、FPGAはどういった位置を占めるのでしょうか。

図1 図1 システムの開発工程

答え:システムはプロセッサやメモリ、ASIC、FPGAなどで構成されています。システムの設計工程では最初に、システムに盛り込む機能を決めます。次に、システムを構成する各種の機能をハードウェアとソフトウェアのどちらで実現するかを選択していきます(図1)。ハードウェアとはASICやFPGAなどのことで、機能をハードウェアで実行することを意味します。ソフトウェアとは、メモリに格納したプログラムをプロセッサで実行することを意味します。

質問:ハードウェア処理とソフトウェア処理は、どのように違うのでしょうか。

答え:前回でお話ししたように、ハードウェア処理は高速・低消費電力ですが、半導体チップの開発コストがそれなりにかかるという問題点があります。ソフトウェア処理は半導体チップの開発コストはかからないものの、処理速度はそれなりで、消費電力もハードウェア処理に比べるとそれほど低くありません。

質問:FPGAの役目はハードウェア処理の一部でしたね。

答え:ハードウェア処理の一部を担うのはもちろんですが、システム開発工程ではそのほかに、試作段階での検証作業を担うという重要な役割があります。例えば、ASICの開発では、実際に半導体チップを製造してからの検証作業は意味がありません。半導体チップを製造してしまうと、設計した回路の修正が困難だからです。そこで設計データをFPGAに書き込んで、動作を確認することが良く行われています。FPGAですとASICに比べると動作速度が低いので、動作周波数がどこまで伸びるかといった検証はできません。それでも、機能がきちんと実現されているかどうかの検証作業は実施できますので、十分な意義があります。

図2 図2 FPGAでASICの機能を代替した試作ボード

質問:それでFPGAで組んだ試作ボードが展示会に出ていたりするんですね(図2)。

答え:そうです。良くみていますね。ASICですと設計が完了してから半導体チップが納品されるまでに3カ月以上かかる、といったことが珍しくありません。ですから展示会や見本市などで、FPGAボードで動作をデモンストレーションして潜在的なお客様にアピールする、という販促手法を取ることがあります。

質問:FPGAが使われる場面はほかにもあるのでしょうか。

答え:ソフトウェア開発でもFPGAが使われることがあります。先ほど説明したように、システムはソフトウェアとハードウェアでできています。プロセッサでソフトウェア・プログラムを動かしてデバッグや検証などを実行するときに、ハードウェアが必要になることがあります。ところがASICは出来上がるまでに時間がかかるので、プログラムの試作バージョンが完成しても半導体チップがまだ完成していない、ということが珍しくありません。そこでFPGAでASICをエミュレーションし、プロセッサと接続することでプログラムの動作を確認することがあります。

質問:ASICが完成するのを待てば良いんじゃありませんか。

答え:理屈ではおっしゃる通りです。しかし現実には、開発期間にはそこまでの余裕はありません。もちろん最後には実際のASICとつなげてテストするのですが、早めにプログラムを検証することで、バグを早めに修正して開発期間を短くすることが求められています。

質問:試作と検証に使われたFPGAは、その後はどうなるのでしょうか。

答え:次のシステム開発で再利用するのが普通です。FPGAは原理的には何回でも書き込めますので、試作向きといえます。

FPGAの素朴な疑問 バックナンバー

第1回 FPGAって何?

第2回 システム開発とFPGA

第3回 多品種少量とFPGA


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提供:日本アルテラ株式会社
アイティメディア営業企画/制作:EDN Japan 編集部/掲載内容有効期限:2013年3月31日

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