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» 2011年05月26日 00時00分 UPDATE

【人とくるま展】外部応力に強い積層セラコン、村田製作所が製品群を拡充

[朴,Automotive Electronics]

 村田製作所は、『人とくるまのテクノロジー展2011』(2011年5月18日〜20日)において、プリント配線板(以下、基板)の膨張収縮によって発生する外部応力を緩和する構造を持った積層セラミックコンデンサの製品群を展示した。

 展示した製品は大まかに分けて2種類。1つは、5.7mm×5.0mmという大型サイズの積層セラミックコンデンサに、外部応力を緩和する金属端子を付けた製品である(写真1)。電気自動車やハイブリッド車のDC-DCコンバータなどにおいて、回路の中核部品として利用されるような大型の積層セラミックコンデンサの信頼性を高めることを目指したものだ。


写真1 金属端子付きの積層セラミックコンデンサ 写真1 金属端子付きの積層セラミックコンデンサ 

 このタイプの製品の金属端子は、積層セラミックコンデンサと基板の間にスペースを持たせるようにして取り付けられている。この構造によって、基板が膨張収縮するときの歪(ひずみ)が積層セラミックコンデンサには直接加わることを回避できるので、コンデンサの素子はダメージを受けずに済む。また、金属端子が弾性作用を備えていることから、基板との接続に用いるはんだに加わるダメージも軽減することができる。さらに、大型の積層セラミックコンデンサを用いる場合に発生しやすい音鳴き(積層セラミックコンデンサが逆圧電効果で歪むことにより、基板が振動して音が鳴る現象)を抑えられることもメリットとなっている。

 もう1つは、外部電極に樹脂電極を採用した積層セラミックコンデンサである。樹脂電極では、電極内部の材料として導電性樹脂を用いている。このタイプの製品を用いることにより、基板から大きな外部応力が加わるような場合であっても、樹脂電極がコンデンサ素子からはがれることによって、コンデンサ素子にダメージが加わることを未然に防ぐことができる。なお、この場合も、樹脂電極がコンデンサ素子から完全にはがれるわけではない。「部分的にではあるが、樹脂電極とコンデンサ素子の接合は保たれているので、回路の動作に問題は起こらないだろう」(村田製作所)という。

 これらの積層セラミックコンデンサを用いる上で問題になるのが価格である。通常の積層セラミックコンデンサと比べると、樹脂電極を用いた製品は数倍、金属端子付き製品は10倍以上の価格になる。村田製作所は、「樹脂電極を用いた製品は、外部応力による積層セラミックコンデンサの不具合が大きな問題になるような個所に採用されている。金属端子付き製品は、2011年7月に量産を開始するのだが、顧客からの引き合いは強い」としている。

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