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2mm角サイズのオペアンプ、シャットダウン時の自己消費電流が50nA以下の品種も

» 2011年12月20日 00時00分 公開
[EDN Japan]

 STMicroelectronicsは2011年12月、低消費電流を特徴とするオペアンプの新ファミリ「TSV85x」と「LMV82x」を発表した。それぞれ、シングル、デュアル、クワッドタイプがある。外形寸法が2×2mmの8端子DFNで供給される。既に量産を開始しており、1000個購入時の単価は、TSV85xが約0.33〜0.57米ドル、LMV82xが約0.39〜0.86米ドルである。PCや産業機器、医療用機器における信号調整の用途に向ける。


 TSV85xとLMV82xは、利得帯域幅積がそれぞれ1.3MHzと5.5MHzという点で異なる。電源電圧が5Vの時の最大消費電流は、TSV85xが180μA、LMV82xが400μAと小さい。また、両ファミリともに自己消費電流を抑えるシャットダウンモードを備えた品種も用意している。これらの品種であれば、シャットダウンモード時の自己消費電流を50nA以下に抑えられる。

 両ファミリの最上位品種(Aグレード)は、入力オフセット電圧が0.8mVと低いので、電圧オフセットを調整するコストを削減できるという。さらに、入力コモンモード電圧範囲の最小値は−200mVとなっている。このため、設計の自由度が向上するという。また、動作電圧の最大定格が6Vなので、一般的な5V電源のマージンを拡大することができるとしている。

 その他の仕様は以下の通り。両ファミリとも電源電圧範囲は2.5〜5.5Vで、動作温度範囲は−40〜125℃。人体モデルで4kV(シャットダウン機能用の端子を含まない場合)のESD(静電気放電)保護機能を備えている。TSV85xは、入力換算雑音電圧が31nV/√Hz、入力換算雑音電流が0.3pA√Hz、入力バイアス電流が27nA、スルーレートが0.6V/μs。LMV82xは、入力換算雑音電圧が18nV/√Hz、入力換算雑音電流が0.3pA√Hz、入力バイアス電流が60nA、スルーレートが1.7V/μs。

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