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動作電圧が9〜500Vと幅広い過電圧保護コントローラICリニアテクノロジー LTC4366

リニアテクノロジーのLTC4366は、入力の過電圧に瞬時に応答し、システムを保護する。調整可能な出力クランプ機能や保護タイマ機能など搭載した。

» 2012年01月10日 15時56分 公開
[EDN Japan]

 リニアテクノロジーは2012年1月、9〜500Vと幅広い動作電圧に対応した過電圧保護コントローラIC「LTC4366」を発売した。入力の過電圧に瞬時に応答し、システムを保護するICである。対象用途は、産業、車載、航空など、過電圧が発生したときにも動作を確実に継続する必要のある機器など。既に量産を開始しており、1000個購入時の参考単価は265円(税込)。

 LTC4366は、モーターの過渡電圧や過電圧、電源の故障などからシステムを保護する役割を担う。「保護部品を追加せずに、例えば500Vの過渡電圧から12V電源のシステムを保護可能な業界初のICだ」(同社)という。従来は、過渡電圧をクランプするためにインダクタやコンデンサ、ヒューズ、過渡電圧サプレッサなどを組み合わせ、保護回路を構成する必要があった。


 過電圧発生時には、外付けMOSFETと抵抗で過電圧を低下し、あらかじめ設定した出力クランプ電圧に安定化する。過電圧状態が持続する場合には、調整可能な保護タイマによってシステムを安全にシャットダウンさせることも可能である。入力可能な最大電圧は、外付け抵抗の値とnチャネルMOSFETのブレークダウン電圧によって決まる。

 LTC4366は過電圧が続いたとき(フォルト状態)の機能に応じて2品種用意した。1つはシステムの動作を安全に停止(ラッチオフ)させる「LTC4366-1」、もう1つは9秒のクールダウンの後にリトライする「LTC4366-2」である。消費電流は、動作時に数mA、シャットダウン時に20μA未満。パッケージは8端子のTSOT-23または、実装面積が3×2mmの8端子DFNから選択できる。

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電源 | MOSFET | 安全 | 故障


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