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モバイル向けの小型アンテナ、周波数帯域幅を従来比60〜70%拡大モレックス MobliquA

日本モレックスの「MobliquA」は、携帯電話機やスマートフォンといったモバイル機器を対象にした新たなアンテナ技術。アンテナの体積の増加や放射抵抗の低下を引き起こすことなく、従来技術に比べて周波数帯域幅を60〜70%広げることができるという。

» 2012年05月22日 11時13分 公開
[EDN Japan]

 日本モレックスは2012年5月、周波数帯域幅が広いことを特徴とするモバイル機器向けアンテナ技術「MobliquA」を発表した。対象機器は、携帯電話機やスマートフォン、モバイルテレビなど。「L型やF型といった従来の標準的なアンテナに比べて、アンテナの体積の増加や放射抵抗の低下を引き起こすことなく、インピーダンス整合が取れる周波数帯域幅を60〜70%広げることができる」(同社)。既に、大手携帯電話機メーカーに採用された実績があるという。

 MobliquAは、周波数が700〜2700MHzの範囲のアンテナに適用できる。インピーダンス整合が取れる周波数帯域幅が広いことに加えて、シンプルな機構を採ることも特徴である。「従来のモバイルアンテナは複雑な折れ線形状のメアンダ(蛇行)ライン構造を採るため、製造上の公差や製造の機械的な加工の工程に制約があった」(同社)。

 アンテナ部品を直接接地しつつ、独自のフィード(給電)技術を組み合わせることで、フロントエンドのデバイスに対する高いESD保護特性を実現したという。また、単一のアンテナ構造でシングルフィードとデュアルフィードそれぞれのRFアークテクチャに対応しており、デュアルフィード設定では帯域幅の拡大という特徴を維持しつつ、入力ポート間の絶縁特性として最低20dBを確保したと説明している。

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