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» 2012年06月01日 09時30分 UPDATE

Wired, Weird:さらば健康被害! LED照明のちらつきを簡単に測る (1/3)

照明用のLED電球がスーパーやコンビニでも販売される時代になり、価格も1000円程度と手ごろになった。その一方、LED照明で目が疲れたり気分が悪くなったりしたという報告もある。原因はちらつきだ。部品代わずか数十円の簡易光センサーで、購入前にLED電球のちらつきを確認すれば、健康被害を回避できる。

[山平 豊,内外テック]

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 LED照明の普及が進んでいる。商業施設のみならず、オフィスや家庭にもどんどん入り込み始めた。ただ、その普及の一方で、LED照明の環境で目が疲れたり気分が悪くなったりするという健康被害も起きているようだ。インターネットで検索すると数多くの報告が見つかり、マスメディアで報道された事例もある。原因は、LED照明が細かく点滅するちらつき(フリッカ)だとされている。

 LED照明は本当にちらついているのだろうか? 市販のLED照明のカタログを確認してみたが、ちらつきに関する記載はない。そこで筆者は、テレビ番組で見かけた、ちらつきを手軽にチェックする方法を使ってみた。携帯電話機をカメラ撮影モードして、照明にカメラを向けて画面を見てみるという方法だ。ちらつきがある場合は、画面にしま模様が現れる。

 果たしてこの方法は妥当なのか。LED照明の電源設計に関するセミナーに参加した時に、講師にちらつきの確認方法について質問してみた。その講師によると、携帯電話機のカメラを使う方法だけでちらつきの有無を判断することは難しいという。LED照明の品種によっては、ちらつきを感じてもしま模様が現われなかったり、反対に、しま模様が現れてもちらつきを感じなかったりするという回答だった。

 試しに、ちらつきが無いとされる蛍光灯の光を、USB接続のWebカメラで撮影してみた。結果は図1の通りで、しま模様がはっきり見える。これでは、ちらつきがあると誤解されてしまうだろう。

図1 Webカメラで捉えた蛍光灯の光 図1 Webカメラで捉えた蛍光灯の光

LEDと抵抗、オシロだけで測れる

 そこで、ちらつきをもっと正確に測定できないか検討したところ、簡単な方法が見つかった。電子部品の特性を理解していれば簡単に実験できる方法だ。図2に接続図を示すので、ぜひ皆さんも試してみてほしい。

図2 簡易光センサーの接続図 図2 簡易光センサーの接続図 (クリックで画像を拡大)

 非常に簡単な接続で申し訳ないくらいだが、オシロスコープさえ手元にあれば、他に必要なのはLED素子と抵抗が1つずつ。それで全部だ。LED素子に1MΩの抵抗を並列につないで、オシロスコープに接続する。そして測定対象とする光源(例えばLED照明)の光を、LED素子に当てればよい。するとオシロスコープに、光源から放射される光の様子が波形として表示される。LED素子が光センサーとして機能するわけだ。1MΩの抵抗は、そのLED素子の周波数応答を改善するために付加している。

 LED素子が光センサーとして機能することはよく知られている。実際に、LED素子は照度計のセンサー素子として広く使われており、照度に応じた電圧信号を高い線形性で出力でき、その再現性にも優れている。ただし、当然ながら、光源からの光がLED素子のパッケージ内に収められた半導体チップ(LEDチップ本体)まで届かないと、センサーとして機能しない。この原則から、LED素子の中には、照度計のセンサーとして使えるものと使えないものがある。

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