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» 2012年07月12日 20時01分 UPDATE

TECHNO-FRONTIER 2012 電源設計:「DC-DCコンの出力リップルがぴたり鎮まる」、マイクレルが低雑音化技術を実演

マイクレル・セミコンダクタは、DC-DCコンバータの出力電圧のリップルを広帯域にわたって高い除去比で抑制するアクティブフィルタ技術を実演した。2月に発表した「Ripple-Blocker」と呼ぶ製品群を使ったデモである。

[薩川格広,EE Times Japan]

 マイクレル・セミコンダクタ・ジャパンは、DC-DCコンバータの出力電圧のリップルを広帯域にわたって高い除去比で抑制するアクティブフィルタ技術を「TECHNO-FRONTIER 2012(テクノフロンティア2012)」(2012年7月11〜13日、東京ビッグサイト)で実演した。同社が2012年2月に発表したアクティブフィルタ内蔵LDOレギュレータIC「MIC94310」を使ったデモである。

 リップルの発生源として用意した1個のDC-DCコンバータの出力を、このLDOと他社製LDOそれぞれに供給し、両者の出力をオシロスコープに表示して見せた。同社のLDOの出力ではリップルが非常に低く抑えられているのに対し、他社製LDOの出力には、DC-DCコンバータのスイッチング周波数の高次高調波に相当する周波数に大きなリップルが表れていた。

Micrel_RippleBlocker_01.jpgMicrel_RippleBlocker_02.jpg 左はデモ用の電源回路で、DC-DCコンバータ、マイクレルのアクティブフィルタ内蔵LDO、他社のLDOからなる。右はこのデモ用電源回路を観測するオシロスコープの画面で、チャネル1(黄色のトレース)がDC-DCコンバータの出力、チャネル2(水色)がマイクレルのLDOの出力、チャネル3(ピンク色)が他社製LDOの出力、チャネル4(緑色)が負荷電流である。(クリックで各画像を拡大)

 さらに、負荷変動に対する応答特性の違いも見せた。マイクレルのアクティブフィルタ内蔵LDOの出力は電圧の揺れが小さく抑えられていたが、他社品は負荷変動の瞬間にスパイク状の大きな雑音が発生し、その後も出力電圧が安定するまでに長い時間を要していた。

負荷変動時の応答特性 負荷が急激に変動しても、アクティブフィルタ内蔵LDOの出力は揺れが小さく、安定するまでの時間も短く済む。(クリックで画像を拡大)

 このアクティブフィルタ内蔵LDOは、マイクレルが「Ripple-Blocker」と呼んで展開する製品群の1つである(EDN Japanの参考記事)。電源の雑音を非常に低く抑えることが求められる用途に向けたもので、具体的には、デジタルカメラのCMOSイメージセンサや、各種機器のGPS受信回路、携帯電話機をはじめとした各種無線機器の高周波送受信回路などの電源として使える。その他、「モーター制御用のホールセンサーなど、雑音を嫌うセンサー部の電源用としても引き合いがある」(同社)という。

 なお同社は、アクティブフィルタ内蔵LDOに加えて、アクティブフィルタ部のみを単体でIC化した「MIC94300」も供給中である。いずれのタイプも、現在のところ出力電流容量は200mAにとどまっているが、「もうすぐ500mA品も発売する」(同社)という。

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