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» 2012年07月18日 10時00分 UPDATE

TECHNO-FRONTIER 2012 電源設計:低コストの熱電発電素子を展示、日立がドイツ社の製品をデモ

日立ハイテクマテリアルズは、ドイツMicropeltの熱電発電素子とソリューションを展示した。Micropeltの素子はウエハーからの量産が可能であり、モニタリング用途などに適しているという。

[畑陽一郎,EDN Japan]

 日立ハイテクマテリアルズは、環境発電用素子やモジュールを「TECHNO-FRONTIER 2012(テクノフロンティア2012)」(2012年7月11〜13日、東京ビッグサイト)に出展した。

 同社のブースでは、同社が取り扱うドイツMicropeltの温度差発電素子を展示。素子の性能優位性について説明した*1)

*1) 日立ハイテクマテリアルズ以外に、東京エレクトロン デバイスなどが、Micropelt製品の販売店契約を結んでいる。

 Micropeltの技術は、BiTe(ビスマステルル)系半導体を利用した熱電発電であり、ゼーベック効果を利用して発電する。「BiTe系材料は熱電発電で広く使われている。だが、当社は他社とは異なり、半導体プロセス技術を適用してウエハー(図1)から熱電発電素子を製造していることが特徴だ」(同社のVP Sales & MarketingのWladimir Punt氏)。2011年に既に量産工場を立ち上げており、ウエハーから作り込むことで、製造コストを引き下げやすいという。

20120718Micropelt_wafer_400px.jpg 図1 熱電素子を作り込んだウエハー 複数の寸法の素子を作り込んだ。1ウエハー当たり1000個以上の素子を作り込むことができるという。Siウエハー上に半導体材料をスパッタリング法で形成している。素子の厚みは40μm。
20120718Micropelt_chip_400px.jpg 図2 熱電変換素子チップ 左端のチップの寸法は4.3×3.4mm。この中に540個の熱電対(30×40μm)が作り込まれている。熱が加わっている面が40℃、温度差が5℃のとき、0.8mWの出力が得られ、100℃、35℃であれば19.5mWであるという。ゼーベック電圧は140mV/K。

 チップの他、熱電素子と電極、背面放熱用の金属を一体化した「TGP」(Thermo Generator Package、図3)や評価用モジュール「TE-CORE」(図4)、「TE-qNODE」と呼ばれる電力供給システムの温度モニタリング評価キットなどを展示した(図5)。

20120718Micropelt_TGP_400px.jpg 図3 TGPを使ったデモの様子 TGPは熱電発電を実行できる最小のモジュールである。図はTGPの下部にヒートシンクを付けたもので、熱電発電を実演しているところ。体温程度の熱でも起電力が得られる。左上は指を載せていないときの外観。
20120718Micropelt_evaluation_400px.jpg 図4 評価用モジュール 熱電発電から得た電力で無線機能を利用できる。プロセッサも搭載する。
20120718Micropelt_bar_300px.jpg 図5 配電設備のモニタリング用評価キット TE-qNODE(白枠の黒い箱)は、送電設備のバスバーをモニタリングするために開発された評価キット。バスバーに組み立て不具合や腐食、経年劣化があると、抵抗値が上昇し、発熱が起こる。周辺部と比べて5℃以上の温度上昇があれば、検知できるという。


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