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» 2012年07月31日 13時20分 UPDATE

アジレント E5061B用ソフトウェア:ワイヤレス給電用解析ツール、アンテナ入出力における特性を総合評価

アジレント・テクノロジーの「PS-X10-100」は、同社のネットワークアナライザ「E5061B」と組み合わせて使う解析ソフトウェアツールである。ワイヤレス給電用アンテナの入出力における交流電圧や電流、電力、電力効率を測定・解析することができる。

[EDN Japan]

 アジレント・テクノロジーは2012年7月、ワイヤレス給電用アンテナの各種特性を解析する専用ソフトウェアツール「PS-X10-100」を発表した。同社のネットワークアナライザ「E5061B」にインストールして使うことで、ワイヤレス給電用アンテナの入出力における交流電圧や電流、電力、電力効率を解析することができる。測定対象は、数百kHzオーダーの周波数を使った共鳴方式のワイヤレス給電システムである。価格はソフトウェア単体で45万円から、E5061Bを含むシステム価格が450万円から。8月1日から販売を開始する。

「S21特性だけ測定していませんか?」

 電子機器に電源ケーブルを使わずに電力を供給できるワイヤレス給電技術は、近年標準化が進んでおり、モバイル機器や家電、ヘルスケア機器、電気自動車を対象にした研究開発が活発に進められている(関連記事)。ワイヤレスで電力を送るときには対向したアンテナを使うが、アジレントによると、これまでアンテナの入出力における交流電圧や電流、電力、電力効率といった基本的な指標を計測器単体で測定することは困難だったという。

図 ワイヤレス給電用アンテナの特性評価の難しさ 出典:アジレント・テクノロジー

 具体的には、ワイヤレス給電システムを構成する、(1)給電回路、(2)LC共振回路(アンテナ含む)、(3)受電回路という3つの回路ブロックにおいて、それぞれインピーダンスの取り扱いが異なるという難しさがあった。例えば、給電回路の出力インピーダンスは理想的には0Ωであるのに対し、LC共振回路は特性インピーダンスを50Ωに設定して測定・評価することが一般的である。さらに受電回路は、任意のインピーダンス(Z=R+jX)で表現されることが多い。このような状況で、アンテナの入出力における交流電圧や電流、電力、電力効率を測定し、総合的に評価するのは手間が掛かっていた。

 アジレント・テクノロジーのワイヤレス給電用ソフトウェアツールは、このような課題を解決することを目的に開発されたものである。「当社のネットワークアナライザと組み合わせることで、ワイヤレス給電システムの設計や評価に必要な項目を簡単かつ柔軟に知ることができる」(同社)という。なお、このワイヤレス給電用ソフトウェアツールは、アジレント・テクノロジーの本社・八王子事業所内にある電子計測本部アプリケーション・エンジニアリング部が開発した。

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