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» 2012年10月12日 13時41分 UPDATE

テクトロニクス MSO/DPO2000Bシリーズ:10万円台でも十分な解析機能を、テクトロニクスがデバッグ向けオシロを拡充

テクトロニクスは、デバッグ用途に特化したオシロスコープの製品ラインにエントリー機種を追加した。10万円台の機種でも1Mポイントのレコード長を備え、トリガー機能も充実している。また、シリアルバス解析モジュールの価格を、既存品よりも53%引き下げた。

[村尾麻悠子,EDN Japan]

 テクトロニクスは2012年10月、デバッグ向けのオシロスコープ「MSO/DPO2000Bシリーズ」の製品ラインアップを拡充したと発表した。顧客のニーズが波形の観測/モニタリングからデバッグに移行していることを受け、デバッグ機能を充実させた機種を低価格で提供することが狙いだ。

mm121012_tektronix_fig1.jpgmm121012_tektronix_fig2.jpg 周波数帯域幅が200MHz、サンプリング速度が1Gサンプル/秒の「MSO2024B」(左)。右は、ラントパルスにトリガーをかけ、検出したところ。

 周波数帯域幅が70MHzで価格が10万〜30万円台のエントリー機種を4種、同200MHzの機種を2種追加した。いずれも価格を抑えつつ、従来は上位機種にしか搭載していなかったようなデバッグ機能を備えている。

 例えば、エントリー機種としては長い、1Mポイントのレコード長を備えている。さらに、取り込んだ波形のイベントを素早く検索できるよう、これまでは上位機種にしか搭載されていなかった波形検索エンジン「Wave Inspector」を備えている。テクトロニクスは、「長いレコード長があっても、イベントを短時間で検索できなくては意味がない。Wave Inspectorを搭載していることで、1Mポイントというレコード長を生かしきることができる」と述べている。

 トリガー機能の充実にも力を入れた。ラントトリガー、セットアップ/ホールドトリガーなど、125種類を超えるトリガーメニューを準備した。ただし、ラントトリガーやセットアップ/ホールドトリガーを含む数種類のトリガーは標準装備となるが、それ以外はオプションとなっている。

 さらに、I2C、SPI、RS-232、CAN、LINといったシリアルバスのトリガー/デコードを行うモジュールの価格を、既存品に比べて53%引き下げ、4万2300円(税別)で提供する。

 今回、新機種を投入したことで、「MSO/DPO2000Bシリーズ」は合計12機種となった。各機種の主な仕様は以下の通りである。

mm121012_tektronix_table1.jpg 「MSO/DPO2000Bシリーズ」の主な仕様。今回追加した新しい機種は、周波数帯域幅が70MHzの4機種と、同200MHzでアナログ入力が2チャネルの2機種である。出典:テクトロニクス (画像はクリックで拡大)

 また、保証期間をこれまでの3年間から5年間に延長しているので、メンテナンスの費用も抑えることができるという。

スペアナ一体型の機種も拡張、低価格版を用意

mm121012_tektronix_fig3.jpg 新たに追加された「MDO4034-3」 (画像はクリックで拡大)

 テクトロニクスは2011年8月に、オシロスコープとスペクトラムアナライザを一体化した「MDO4000シリーズ」を発表した。同社が「ミックスド・シグナル・オシロスコープ(MSO)」と呼んで販売している従来機「MSO4000Bシリーズ」を基に、その筐体に高周波(RF)スペアナの専用モジュールを内蔵した機種である。アナログ信号とデジタル信号を時間領域で観測できるだけでなく、RF信号を周波数領域で観測することが可能だ(関連記事:「ミックスド・シグナルからミックスド・ドメインへ」――Tektronixがスペアナ搭載オシロを発表)。

 テクトロニクスによると、同シリーズを発売して以来、「オシロとスペアナが一体化しているのは便利だが、それほど高機能のオシロは求めない。RFがしっかり観測できればよいので、もう少し価格を下げたものを」というニーズが高くなったという。

 そのため、主な機能はそのままに、オシロのアナログ入力の周波数帯域幅だけを比較的狭めた低価格バージョンを用意した。既に発売されているMDO4000シリーズの周波数帯域幅は500MHzまたは1GHzだが、今回発表した新機種は、「MDO4014-3」が100MHz、「MDO4034-3」が350MHzである。周波数帯域幅を狭めると、中に搭載するアンプなどは安価なものでも十分なため、これによって低価格化を実現したという。具体的な価格(税別)は、100MHz機が138万円で、350MHz機が188万円。既存の500MHz機は238万〜275万円、1GHz機は288万〜328万円なので、価格がかなり下がったことが分かる。

 新機種は、4チャネルのアナログ入力、16チャネルのデジタル入力、1チャネルのRF入力を備える。RF入力の周波数範囲は50k〜3GHzである。

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