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「InstaSPIN-FOCモーター制御技術」を評価、検証できるツールを公開TI InstaSPIN-FOC

日本テキサス・インスツルメンツは、センサーレス3相モーターのシステム同定や制御調整といった動作最適化作業を5分以内で完了できる「InstaSPIN-FOC」の機能評価や検証が行えるオンラインシミュレータツールを発表した。

» 2013年06月17日 12時00分 公開
[EDN Japan]

 日本テキサス・インスツルメンツ(以下、日本TI)は2013年6月17日、センサーレス3相モーターのシステム同定や制御調整といった動作最適化作業を5分以内で完了できる「InstaSPIN-FOC(Field Oriented Control)」の機能評価や検証が行える無償の対話型オンラインシミュレータツールを発表した。

 InstaSPIN-FOCソリューションは、日本TIが2013年2月に発表した技術で、モーターのメカ的な回転センサーをなくしマイコンに内蔵するソフトウェアエンコーダ機能で制御する。モーターの駆動に必要な電圧値と電流値を入力すれば、これまで数週間〜数カ月の期間が必要だったモーターの動作最適化作業のほとんどを自動化できるという(関連記事:センサーレス3相モーターの動作最適化を5分で完了、「Piccoloマイコン」が実現)。

「InstaSPIN-FOC」の機能評価や検証が行える無償の対話型オンラインシミュレータツールの画面 (日本TIホームページより)

 今回、提供を開始した無償のオンラインツールは、三相の同期または非同期モーターを使ったさまざまな速度および負荷条件のアプリケーションに対して、InstaSPIN-FOCのソフトウェア・センサーベースのセンサレス制御を全て評価することができるという。

 設計者は、オンライン・シミュレーションの中で、ライブラリから各種のモーターを選択、速度/負荷プロファイルをカスタマイズすれば、シミュレーション結果を数分で得られるという。同時にさまざまなズーム、パンのオプションを備えたシミュレーション・ビューワーを使えば、各波形を表示、周期計算、RMS、平均などの数々の波形解析を実行し、結果を印刷することができるとする。

 日本TIでは、既にInstaSPIN-FOCを内蔵した、量産対応の90MHz動作、32ビット浮動小数点演算機能を備えた「F2806xF」Piccoloマイコンを出荷している他、数種類のInstaSPIN-FOC内蔵Piccoloマイコンも供給する予定である。シミュレーション・ツールを使ってInstaSPIN-FOCテクノロジを検証した後、実際にモーター設計が行える開発キットとしても低電圧・低電流のモーター制御用の「DRV8312-69M-KIT」や、低電圧・高電流モーター制御用「DRV8301-69M-KIT」、高電圧モーター制御用「TMDSHVMTRINSPIN」も販売している。

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