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» 2014年01月15日 08時00分 UPDATE

Wired, Weird:ATX電源の修理 〜2台目〜 (1/3)

今回、修理するのは基板上の部品の一部が焼損してしまっているATX電源だ。「この電源は修理して大丈夫だろうか?」と気後れするほどの焼損ぶり。でも、焼損の原因を見つけることは非常に重要なことである思い気を取り直し、修理に取り掛かった。

[山平豊,内外テック]

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 今回の報告は前回(ATX電源の修理 〜1台目〜)の続きである。この電源はAC115VとAC230Vの電源を自動で切り替える仕様の電源で、PCの電源に利用されている。前回報告したが、1台目の修理時にATX電源の回路の全般と自動切り替え回路の実装上の問題点が見えた。この情報をベースにして2台目の電源の修理に取り掛かった。

 2台目電源の故障状況であるが、基板上のAC入力のヒューズが切れ大型部品が焼損していた。

 まずは、焼損した部分の写真を図1、同じ位置の正常な電源の写真を図2に示す。

tt140115WW01_001.jpg 【図1】焼損した部分
tt140115WW01_002.jpg 【図2】正常な電源の図1と同じ部分

プラコンが燃えて跡形もない

 図2の中央にある茶色のプラスティックフィルムコンデンサ(以下、プラコン)が図1に見当たらず、黒いすすが基板に付いて、跡形もなく燃えていた。これはひどい焼損状態だ。しかしこれ以外に焼損した部品が見えなかったので修理を試みることにした。まずは焼損箇所周辺の大型の電解コンデンサ2個を外してみた。図3に写真を示す。

tt140115WW01_003.jpg 【図3】大型の電解コンデンサ2個を外した焼損箇所周辺

 図3で黒い放熱板の表面も焼けているが、これで焼損したプラコンの焼け具合がよく分かる。基板上のダイオード2個も黒く焼け、基板上のジャンパー線も1本が切れ、電解コンデンサ2個の表面はカバーが溶けていた。しかし、マルチメータでこれらの部品の特性を確認したら、正常に動作していたのでクリーニングしてそのまま使用した。

 焼損したプラコンを参考回路図から確認したらC7に相当する部品だった。部分的な回路図を図4に示す。

tt140115WW01_004.jpg 【図4】参考回路図の一部 (クリックで拡大)

 図4の赤丸で囲んだ部品が焼損していた部品である。焼損したプラコンはC7 1uF/250Vで、ダイオード2個はファストリカバリダイオードD1とD2だった。なお、この回路図は前回も紹介したがWebに開示されていた200WのATX電源の一次側の回路図である。

 正常に動作していれば、C7にはDC140V程度の電源が印加されるが、耐圧が250Vであり十分なマージンがある。修理完了してから分かったがこの電源の内蔵ファンは騒音が非常に少なかった。つまりこの電源の通電時間はかなり短かったようだ。

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