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» 2014年08月06日 08時30分 UPDATE

Wired, Weird:シリアルオシレータとフォトトランジスタで作る照度センサー (1/2)

今回は、筆者のオリジナル回路“シリアルオシレータ”とフォトトランジスタを組み合わせて実現する照度センサーを紹介する。明るさに応じてシリアルオシレータの発振周波数が変わるように工夫した回路だ。

[山平豊,内外テック]

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 今回はシリアルオシレータとフォトトランジスタを組み合わせて、周囲の明るさで発振周波数を変える2つの回路例について紹介する。シリアルオシレータは100KΩ以上の高い抵抗値を使用することができる回路なので駆動能力が低いフォトトランジスタも直接回路に接続することができるメリットがある。またフォトトランジスタの接続位置を変えると明るさと発振周波数の関係を逆にすることもできる。

 例えば、シリアルオシレータの回路でフォトトランジスタを初段のトランジスタのベース側に入れれば、周囲が明るくなると発振が始まる。エミッタ側に入れれば、逆に暗くなると発振が始まる。また明るさに応じて周波数が変わるので、明るさ(照度)を周波数変換することもできる。

明るくなると発振する回路

 まずは明るくなると発振が始まる回路例を図1に示す。この応用例では明るい場所では発振周波数が高くなり暗い場所では発振が停止する。このため視力障害者へ危険を知らせる支援装置としても使えないだろうか。暗い道を歩いている時、背後から自動車のヘッドライトの光が当たったらブザーを高周波音で鳴らし危険を知らせることができるからだ。また明るさに応じて周波数が変わるので、明るさの目安も分かる。

tt140806WWAug001.jpg 【図1】明るくなると発振が始まる回路例

 回路の動作を説明する。図1の(+)(−)端子の右側がシリアルオシレータであり、左側は負荷で電源と電流制限抵抗R6とLED D1を直列に接続している。R6には並列にピエゾスピーカP1が接続されている。フォトトランジスタQ0は発振回路の基準電圧を作る抵抗R2、R3と直列に接続されている。この接続では周囲が暗いとQ0がオフして電流が流れずトランジスタQ1のベース電圧が電源電圧まで高くなる。このためシリアルオシレータは発振せずブザーは鳴動しない。

 フォトトランジスタQ0に光が当たると、Q0に電流が流れてQ1のベース電圧が下がりシリアルオシレータが発振してブザーが鳴動する。またQ0にあたる光の明るさに応じて発振周波数が変化する。かなり明るい場所では、Q0が完全にオンして高い周波数で発振しブザーが高音で鳴る。明かりが弱くなるとQ0のコレクタ電圧が上昇し、Q1のベース電圧も高くなって発振周波数が低くなり、低音でブザーが鳴動する。さらに暗くなると発振が停止し、ブザー音がなくなる。なお図1の左側のLEDは通電表示および動作確認のモニターであり、ブザーのみの動作では、D1とR5は不要である。

 図1の回路例の発振周波数は明るい場所でどれくらいになるだろうか? 図1の回路例では充電周期が約1ms、放電周期は0.5ms程度で、600Hz弱の周波数になる。発振周波数を高くするには、コンデンサC1をもう少し小さくすれば良い。

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