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» 2014年08月18日 00時00分 UPDATE

これだけは知っておきたいアナログ用語:SiC(シリコン・カーバイド)

[PR/EDN Japan]
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SiC(シリコン・カーバイド)

 SiC(シリコン・カーバイド)とは、次世代パワー・デバイス(パワー半導体)に用いられる材料のこと。SiCパワー・デバイスを、既存のSi(シリコン)パワー・デバイスの代わりに、インバータやDC/DCコンバータなどの電源装置に搭載すれば、電力変換効率の向上や装置の小型化などを実現できる。このため、研究者や開発者の間では、「省エネやCO2削減の切り札」と目されている期待の材料だ。このほか、次世代パワー・デバイスに用いる材料の候補としては、SiCのほかにGaN(窒化ガリウム)がある。

 SiCパワー・デバイスを使うことで、電源装置の変換効率向上や小型化を実現できる理由は、SiCの材料特性が極めて高い点にある。具体的には、バンドギャップが3.25eVとSiの約3倍と大きいことや、絶縁破壊強度が3MV/cmとSiの約10倍と高いことなどが挙げられる。さらに、熱伝導性や耐熱性などにも優れる。

 このため、SiCを材料に使えば、オン抵抗が低く、スイッチング速度が高いパワー・デバイスを実現できる。これを電源装置に適用すれば、導通損失とスイッチング損失の両方を削減することが可能になり、変換効率が大幅に高められる。さらに、スイッチング周波数を高めることができるため、インダクタやコンデンサなどの周辺部品を小型化できるので、電源装置全体の外形寸法を小型化できる。

mm140818_ti1.jpg 表1 材料特性が極めて高いSiC
既存のパワー・デバイスに使われているSiと、もう1つの次世代パワー・デバイス用材料であるGaNと比較した。

既に実用化は始まっている

 SiCパワー・デバイスの実用化は、既に始まっている。最初に製品化されたのは、SiCショットキ・バリア・ダイオードである。2001年に市場投入された。その後、2011年には、SiCパワーMOSFETの実用化も始まった。これを受けて、SiCパワーMOSFETとSiCショットキ・バリア・ダイオードを1つのモジュールに納めた3相インバータ用フルSiCモジュールも製品化されている。今後、2014年末には、トレンチ構造を採用してオン抵抗をさらに低減したパワーMOSFETが市場に投入される予定である。

 SiCショットキ・バリア・ダイオードの耐圧範囲は600V〜1.7kVで、SiCパワーMOSFETは1.2k〜1.7kVである。SiCパワーMOSFETについては、600V耐圧品や3.3kV耐圧品などが試作されており、今後、耐圧のラインアップは広がる見込みだ。

 SiCパワー・デバイスのアプリケーションとしては、現在(2014年7月)は太陽光発電システム用インバータ装置や、鉄道車両のインバータ装置、電気自動車の車載充電器などである。今後、SiCパワー・デバイスの高性能化や信頼性向上と同時に低価格化が実現されれば、ハイブリッド車や電気自動車に搭載されるインバータ装置にも搭載が進むとみられている。

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提供:日本テキサス・インスツルメンツ株式会社
アイティメディア営業企画/制作:EDN Japan 編集部/掲載内容有効期限:2015年3月31日

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