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白い雪ならぬ“白いゴミ”が積もった基板――光源機器の修理Wired, Weird(2/4 ページ)

» 2015年06月10日 09時00分 公開

白い粉の正体は?

 ランプの熱で機器内部が熱くなり、その熱で基板の残留物がガス化し配線や基板に付着して白くなったと思われた。基板のハンダ面を見たらその原因が明確に分かった。図3に示す。

図3:電源基板のハンダ面 図3:電源基板のハンダ面

 図3で見えるように電源基板の左半分が全体的に白くなっていた。この白い物質は何だろう? 電解コンデンサの液が漏れて広がり乾燥した跡かと思ったが、電解液特有の臭いはない。右半分にパターン上にはフラックスが見えるので、この基板はフラックスの洗浄が行われていない基板だと思われる。この白い付着物は基板上に残留したフラックスが解けてガス化し付着して乾燥した跡と考えるべきだろう。指で触れたら白い粉が指に付着し布で簡単にクリーニングできた。

故障原因を探る

 白い粉の正体はさておき、電源基板の修理にかかった。図1右下のコネクタにAC100Vが印加され、ダイオードブリッジで整流されて、200V 820uFの電解コンデンサに1次電圧が充電されていた。コンデンサの容量を測定したら791uFだった。さほど容量は低下していなかった。もう1台の光源は616uFに下がって76%の容量になっていた。中央のトランスと左側の電解コンデンサ2個で出力電圧を生成していた。出力コンデンサの容量も測定したが、2台ともほとんど容量は低下していなかった。

図4:ボリュームを使った調整治具 図4:ボリュームを使った調整治具

 トランスの下に電源の制御ICがあったので、制御ICの電源電圧をテスターで確認したら12Vが確認できた。正常に動作しているようだ。パネル表面には可変抵抗が取り付けてあったが、基板単体で動作が確認できるようにボリュームを使った調整治具を作ってコネクタへ接続した。治具の写真を図4に示す。可変抵抗は102、つまり1KΩだ。

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