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ハードウェア非対称暗号化機能搭載のセキュリティ・マイクロコントローラフリースケール Kinetis K8x

フリースケール・セミコンダクタ・ジャパンは、ARM Cortex-Mテクノロジベースのマルチアプリケーション・マイクロコントローラ(MCU)ファミリ「Kinetis K8x」を発表した。ハードウェア非対称暗号化機能を搭載している。

» 2015年07月13日 09時00分 公開
[EDN Japan]

 フリースケール・セミコンダクタ・ジャパンは2015年7月、ARM Cortex-Mテクノロジベースのマルチアプリケーション・マイクロコントローラ(MCU)ファミリ「Kinetis(キネティス) K8x」を発表した。OS端末、ポータブル医療機器、ウェアラブル・デバイスなどのIoT向けで、セキュアなコネクティビティを可能にするという。

ハードウェア非対称暗号化機能搭載

 Kinetis K8xは、ハードウェア非対称暗号化機能を搭載したマルチアプリケーション・マイクロコントローラ・ファミリとなる。メイン・プロセッサに加え、暗号化機能を実行するセキュリティ・コプロセッサ、物理改ざん保護用ICが持つ機能を全て単一のマイクロコントローラで実行するため、コスト、サイズ、消費電力を削減できる。

 ハードウェア非対称暗号化機能により、暗号化の処理能力向上に加え、ソフトウェア実装に比べて認証処理が大幅に高速化。コード・サイズも削減されるため、電力効率も向上するという。また、外部シリアルNOR Flashメモリ向けのオンザフライ復号機能を搭載したことで、暗号化された外部メモリからのプログラム実行をサポート。物理攻撃とパッシブ攻撃の両方を防ぐ、耐タンパ機能も組み込まれている。

マイクロコントローラ「Kinetis K8x」のイメージ (クリックで拡大)

 さらに、SD/eMMCやDRAM、最新のシリアル・メモリ(クアッド/オクタル・サポート搭載)が使用可能で、XIP(直接実行)機能にも対応している。同社が提供するKinetisデバイスとピン互換性、ソフトウェア互換性を備えた。

 Kinetisソフトウェア開発キット(SDK)に含まれるソフトウェア・ドライバを使用すれば、シリアル、パラレル、カスタムなどのインタフェースのエミュレーションが可能になり、機能を追加できるという。

 他に、複数の電源が混在するアプリケーション用には、コア電源と異なる電源で動作可能な汎用I/Oピンのサブセットを用意した。さまざまな静的/動的チップ電源構成を使うことで、アプリケーションに応じて消費電流を調整することも可能だ。

 Kinetis K8xマイクロコントローラは現在サンプル出荷中で、量産出荷は2015年第4四半期の予定。

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