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60V入力デュアルDC-DCコン、条件設定の変更も容易リニアテクノロジー LTC3886

リニアテクノロジーの「LTC3886」は、プログラム可能なデジタルパワーシステムマネジメントとループ補償を備えた60V入力のデュアル出力同期整流式降圧DC-DCコントローラである。

» 2015年08月18日 09時00分 公開
[馬本隆綱EDN Japan]

 リニアテクノロジーは2015年8月、プログラム可能なデジタルパワーシステムマネジメントとループ補償を備えた60V入力のデュアル出力同期整流式降圧DC-DCコントローラ「LTC3886」を発売した。FA機器や産業機器、医療機器、通信装置、航空電子機器などの用途に向ける。

 LTC3886は、固定周波数電流モードアーキテクチャを採用しており、最大13.8Vまで出力電圧を設定することが可能で、デュアル出力またはシングル出力として構成できる。また、最多6フェーズで動作するようスタック構成をとれば、最大120Aの負荷電流に対応することが可能である。入力電圧範囲は4.5〜60V、出力電圧範囲は0.5〜13.8V、電流読み取り精度は±1.5%、最大DC出力誤差は±0.5%。動作接合部温度範囲は−40〜125℃である。

LTC3886を応用した回路イメージ

 LTC3886は、I2CベースのPMBusインタフェースを介して、電力やパワーマネジメントパラメータの設定、監視が行える。電源パラメータをデジタルで変更することができるため、物理的なハードウェアや回路の設計変更も不要で、製品化までの時間や運転停止時間を短縮することができる。

 LTC3886は、2つの高速アナログ制御ループや高精度の混合信号回路、EEPROMなどを集積しており、外形寸法7×8mmのQFN-52パッケージで供給される。1000個購入時の参考単価は6.35米ドルである。

 なお、LTC3886の性能評価用として、無料でダウンロード可能なソフトウェア開発ツール「LTpowerPlay」GUIを用意している。また、USB-PMBusコンバータやデモキットなども用意されている。

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