ハウツー
» 2016年04月25日 11時00分 UPDATE

Design Ideas アナログ機能回路:振幅制御機能を備えたGIC発振回路 (1/2)

古典的なGIC(一般化インピーダンス変換器)に基づく回路である。固有の振幅安定化機能を備えた正弦波発振回路を紹介する。

[Lutz von Wangenheim(ドイツApplied Sciences 大学),EDN Japan]

一般化インピーダンス変換器(GIC)発振回路

 図1は、古典的なGIC(一般化インピーダンス変換器)に基づく回路である。固有の振幅安定化機能を備えた正弦波発振回路だ。通常は2電源で動作する。ただし、抵抗RCCを電源VCCに接続すると単一電源電圧(VEE=0Vとする)で動かせる。

tt160425DI001_001.jpg 図1:GIC(一般化インピーダンス変換器)を利用した低ひずみの発振回路
振幅制御機能を備えた。

 発振周波数は、抵抗R1を変えることによって調整できる。抵抗RCOMPは発振を安定化するために使用した。発振周波数とは関係しない。

 残りの受動部品は4個の同じ値の抵抗と、2個のコンデンサーである。コンデンサーの値はkCとC/kにする。ここでkはスケーリング・ファクターである。古典的なGIC回路と違い、この回路では抵抗RNを両オペアンプの反転入力の間に挿入している。

優れた高周波特性

 GIC回路は優れた高周波特性を有する。そのため、アクティブ・フィルター回路に広く用いられている。半導体インダクターやFDNR*1)素子を実現することもできる。

*1)frequency-dependent negative resistanceの略で、周波数に依存する負性抵抗素子のこと。

 この回路の機能を説明する。まず、ポート1とポート2のGIC入力インピーダンスについて述べる。簡単な回路解析から、ポート1の入力インピーダンスとして次式が得られる。

tt160425DI002_001.jpg

 ここでRCOMP=RNの場合は、式(1)は理想的なFDNR素子を表すことに注意されたい。このFDNR素子と、ポート1から接地へのシャント抵抗R1とで、固有の発振能力を持った同調回路を形成する。しかし現実には、コンデンサーの損失と増幅器の不完全性による寄生効果のため、発振が止まってしまう。

 式(1)の第2項はRCOMP<RNの場合に負性容量を示す。このことを利用して図1の回路では、損失を補償している。実際にはRN=Rとし、抵抗比RCOMP/Rは1より小さくて1に近い値に選ぶ(例えばRCOMP/R=0.95〜0.98とする)。

       1|2 次のページへ

Copyright© 2017 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

MONOist×JOBS

大手メーカー求人・人気ランキング

研究開発<自動運転の研究>

機構設計<車載用・蓄電用リチウムイオン電池モジュール>

制御システム開発<エンジン/モータ・燃料電池/車両/車載電装システム>

クボタ New!

機械設計<農機/建機/エンジン>

京セラ New!

電気回路設計<車載用カメラモジュール>

RSSフィード

EDN 海外ネットワーク

All material on this site Copyright © 2005 - 2017 ITmedia Inc. All rights reserved.
This site contains articles under license from UBM Electronics, a division of United Business Media LLC.