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» 2016年06月23日 11時00分 UPDATE

Design Ideas 計測とテスト:A-D変換器を使って温度補償をした重量計 (1/2)

今回は、2つのチャンネルを備えるシグマデルタ型A-D変換器LSIを使い、温度補償を施した重量計測を実現できる回路を紹介する。課題とされてきたスループット低下も解決する。

[Albert OGrady(Analog Devices),EDN Japan]

ブリッジ出力とブリッジ温度を同時に測定

図1:スループットが高い重量計 (クリックで拡大)
2つのA-D変換回路が独立して動作するLSIを使用することで、重量測定システムのスループットを高めた。

 ブリッジトランスデューサーの温度と主出力を同時に測定することで、温度補償を施した重量計測を実現できる。従来は、マルチプレクサーに多数の入力チャンネルを接続し、この出力を1つのシグマデルタ型A-D変換器に入力していた。

 この構成だと、マルチルプレクサーでは入力チャンネルを毎回切り替え、A-D変換器では前回のチャンネルで用いたデータを消去するという動作が必要になる。このため新たなデータが入力されても、システムはセトリング時間とレイテンシを加味しなければならないので、スループットが低下してしまっていた。

 例えば、2次のシグマデルタ変調器と3次デジタルフィルターを備えるA-D変換器を使った場合は、ステップ入力に対する出力のセトリング時間はデータ転送周期の3倍になる。もしも主チャンネルと、もう1つのチャンネル(副チャンネルと呼ぶ)を同時にモニターする場合は、チャンネルの切り替え作業が必要なため、主チャンネルのスループットは6分の1に低下してしまう。

 図1は、スループット低下の問題を解決する回路である。2つのチャンネルを備えるシグマデルタ型A-D変換器LSI「AD7719」を使った。このA-D変換器は、並列動作が可能だ。すなわちブリッジ出力とブリッジ温度を同時に測定できる。

 さらに両方の測定データを並列に出力できるため、複数データを取得するシステムにおけるレイテンシの問題を回避できる。この回路では、主チャンネルはブリッジ出力、副チャンネルはブリッジ温度をモニターしている。

 ブリッジ出力は、OUT+端子とOUT−の間で差動電圧の形で得られる。ブリッジトランスデューサーの感度は3mV/V。励起電源が5V時のフルスケール出力は15mVになる。

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