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» 2016年06月28日 11時30分 公開

規制の厳格化と消費者の期待に応えるために:白物家電でのモーター駆動の新課題と対処技術 (2/3)

[Arthur Gonsky(ON Semiconductor),EDN Japan]

モーターの種類と白物家電における用途

 モーター(コンプレッサーやファンも同様)は、モダンなキッチンや居室に設置されるあらゆる種類のハードウェアに内蔵されています。用途に応じて、AC誘導型、ブラシ付き/ブラシレスDC型など、さまざまなモータータイプを単相または3相トポロジーを駆使し、駆動、制御できます。周辺のモータードライバーは、必要な電力スイッチングデバイスを内蔵します。モータードライバーはモーターコントローラーと連携して動作します。モーターコントローラーには位置決め機能が搭載され、速度制御を行うと同時に、動作中のモーターの全体的な効率を最適化します。

白物家電向けモータードライバー使用部分

 白物家電に採用されているモータードライバーは通常、次の種類に分類されます。

  1. トランジスタ出力付き12Vブリッジドライバー
  2. トランジスタ出力付き12VブラシレスDCモータードライバー
  3. トランジスタ出力付き24VブラシレスDCモータードライバー
  4. 240Vシステム駆動用3相ブラシレスDCプリドライバーコントローラー
  5. 600Vシステム駆動用ブラシレスDCモータードライバー

主な白物家電モーターアプリケーション

冷蔵庫:以下の構成が使用されます。ファンモータードライバーは内部ファンを駆動し、外部ファンおよびコンプレッサーはブラシレスDCモーターで駆動されます。ステッピングモータードライバーは、自動フィルタークリーニングおよびダンピング機能を実行します。冷蔵庫に自動製氷機がある場合は、2個のブラシ付きモーターが組み込まれています。したがって、1つのシステムに合計5個のモーターが必要になる場合があります。

エアコン:ブラシレスDCモーターが内部ファンと外部ファンおよび、コンプレッサーを動作させます。ステッピングモーターは自動フィルタークリーニング機能を実行します。エアコンの風向き方向制御用にステッピングモーターが内蔵されている場合もあります。

洗濯機/乾燥機ユニット:これらの機器では、メインモーターおよび乾燥空気の生成や給排水用のファンを駆動するのに、ブラシレスDCモーターが使用されます。乾燥空気の温度制御は、ステッピングモーターによって行われます。

白物家電向けの主なモータードライバー

 従来の洗濯機や冷蔵庫は単に「オンまたはオフ」の原理で動作していました。最近の10年ほどで、複数の速度モードをサポートし、洗濯容量に応じた最適動作によって、エネルギー効率を向上できる洗濯機が増えてきました。同様に、冷蔵庫のコンプレッサーは、庫内温度に関係なく単に全速力で動作し続けているわけではありません。よりインテリジェントな電力システム設計によって、コンプレッサーの速度は所要温度レベルに適したものになります。このような効果的な方法の前提条件は、モーターの速度を正確に制御する能力です。

 このようなモーターを動かすには、強力な性能特性だけでなく、適切なサイズであることも必要です。さらに、家電製品の小型化は熱管理と密接な関係にあり、システムの熱は小さなスペースで発生します。このような熱の集中は機器に負担をかけ、信頼性問題を引き起こします。

 これに対処する1つの方法は、冷却機構を増設することですが、それによって電力予算が増えるため、有効な選択肢とはいえません。その他のより好ましいアプローチは、効率レベルを改善して熱消費量を減少させることです。昨今、こうしたした設計上の課題を克服できるよう、白物家電アプリケーション向けに新たな技術を搭載した各種モータードライバーが登場してきているのです。

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