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リーク電流を100分の1へ、医療機器を守るデバイスマキシム MAX30034

Maxim Integrated Productsは、除細動器や心電図診断、監視システムなどの医療機器を除細動パルスや静電気放電(ESD)から保護する静電気放電保護デバイス「MAX30034」を発表した。

» 2017年03月17日 09時00分 公開
[EDN Japan]

2ナノ秒以下の高速ターンオン

 Maxim Integrated Products(マキシム インテグレーテッド プロダクツ)は2017年2月、除細動器や心電図診断、監視システムなどの医療機器を、除細動パルスや静電気放電(ESD)から保護する静電気放電保護デバイス「MAX30034」を発表した。1000個購入時の単価は3.40米ドルで、評価キット「MAX30034EVKIT」は25米ドルとなる。

 医療機器は心臓蘇生のために高電圧パルスを発生させるが、これらのパルスはmVレベルの心拍信号を捕捉する電子回路を損傷させることがある。この損傷を防ぐため、従来はチャンネル単位のガス放電管(GDT)やESD保護ダイオードから構成される過渡電圧抑制(TVS)デバイスを使った3層のマルチコンポーネント方式が用いられてきた。

静電気放電保護デバイス「MAX30034」のイメージ

 MAX30034は低リーク電流の除細動保護ICで、2ナノ秒以下の高速ターンオンと3.9Vの低オン電圧により、2次クランプ回路を不要にした。静電容量は約3pF、リーク電流は約20pAで、GDT/TVSベース方式の100分の1程度になるという。

 1次レベルのGDTや2次レベルESDダイオードのTVSを代替するため、設置スペースを75%以上削減。3×5mmのμMAXパッケージを採用し、0〜70℃の温度範囲で動作する。

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