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» 2017年05月16日 11時00分 UPDATE

Wired, Weird:アイデア工具を使ったハンダ抜きテクニック (2/3)

[山平豊(NSS九州),EDN Japan]

“魔法のようじ”の正体

 前置きが長くなったが安価で簡単なハンダの穴抜き方法の詳細を説明しよう。図2にあらためて図1で説明した3つのようじの先端の写真を示す。

図2:3つのようじの先端部分

 図2でようじの材料は左から竹、木。そして最も右の“魔法のようじ”の正体はというと、実は『ゆずの木のトゲ』であり、自然が作ったようじだったのだ。

 筆者の自宅にゆずの木がある。このゆずの木には大きなトゲがあり、このトゲに触れると非常に痛い。しかし、このトゲの先端は細く硬いが先端以外は柔らかく、竹と木のようじの良いところを兼ね備えている。そこで、ゆずのトゲが基板のハンダ抜きに使えるのではと試しに使ってみたら作業性が良く、繰り返し使っても折れなかった。スルーホールのハンダ抜きに使った写真を図3に示す。

図3:それぞれのようじでスルーホールのハンダに穴を空けた様子。左から竹、木、ゆずのトゲ

 図3で左から、竹、木、ゆずのトゲの順でスルーホールのハンダに穴を開けたが、竹製は折れて、木製はハンダごての温度で変形、変色した。ゆずのトゲは先端が硬いので折れず繰り返し使えた。またゆずのトゲは本体が柔らかく少し力がかかっても折れにくい。スルーホールの穴に深く押し込んでも折れず、非常に使いやすかった。

 ゆずのトゲは、ゆずの木の枝の剪定(せんてい)後に、トゲの根元をニッパーで切って取り出す。今年は20本のようじを確保した。これで基板修理に欠かせない『ハンダ抜きようじ』の1年分に相当する。写真を図4に示す。

図4:ゆずの枝切り後に確保したトゲ

 不ぞろいなようじだが、自然が生み出したようじであり、妙に愛着も湧き大事に使っている。

筆者が使うハンダ抜き工具「百均ハンドドリル」

 筆者は、ゆずのトゲ以外にもハンダ抜きにいろいろな工具を使っているので紹介しよう。まずは100円ショップで販売されているハンドドリルだ。図5に示す。

図5:100円ショップで売られているハンドドリル

 図5は上から0.5mm、0.8mm、1.0mmの径のドリルだ。スルーホール基板でハンダが厚くなったときは、ようじで部品穴に小さな穴を開け、ハンドドリルでハンダに穴を開けて部品の取り付け穴を確保している。ハンドドリルは以前は2本100円で販売されていたが、最近は1本で100円になった。安価な今のうちに確保した方が良さそうだ。

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