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» 2017年07月31日 11時00分 UPDATE

マイコン講座 不良解析編(3):二次物理解析 ―― PVCチェッカーと断面図解析 (2/4)

[菅井賢(STマイクロエレクトロニクス),EDN Japan]

断面図解析(クロスセクション)

 断面図解析は、まさにウエハーを切って、その断面を直接観測する単純明快な方法だ。今まで解説してきた方法で不良内容と不良箇所が判明したら、不良部分の断面をSEMを使って観測する。マイコンの縦構造上の不良を確認するための最も効率的な方法と言える。

 OBIRCHやEMMIやPVCなどの方法は、ダイを上面から観測するので、縦構造の立体的解析ができない。そこで、不良箇所が判明したら、ダイを縦に切って、断面を観察し、縦構造上の不良箇所をチェックする。

 例えば、OBIRCHでメタル層に異常箇所があることが判明した場合に、断面観察を行う。すると実際に断線や溶解したメタル層が何層目のメタルで、どのように破壊されているかを直接確認できる。ビアが接続不良を起こしていたりする場合も断面を観察すれば、明らかになる。

 断面を観察するには、ウエハーを切断しなくてはならない。不良箇所を的確に切断する必要があり、通常は切り込みや穴を空けて、慎重に観察する。

 図2(a)「連載:Q&Aで学ぶマイコン講座」の第4回「ラッチアップって何?」で掲載したSEMの写真を再掲載する。ラッチアップしたデバイスのウエハーに穴を空けて、断面を観測した例である。また、図2(b)は不良箇所に切り込みを入れて、切断する例である。

図2:断面図解析(クロスセクション)例

 パッケージの状態で切断する場合もある。これはダイの縦構造の細かい状態をチェックするというよりは、パッケージを含めた大きな範囲の不良を観察する際に行われる。図3に実際にパッケージごと切断した写真を示す。パッケージごと透明な樹脂で固めてしまい、樹脂ごと切断する。そのため、ダイだけでなくフレームやパッドの状態も同時に観測できる。

図3断面図解析(クロスセクション)例
(パッケージごと切断)

 図4に実際の断面図の例を示す。

図4:実際の断面図例
(正常品)

断面図解析でチェックする内容

シリコン上の、絶縁層、配線、MOSや拡散層などの縦構造上の不良や、パッケージ内の縦構造上の不良を確認する。

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