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» 2017年11月29日 12時15分 公開

マイコン講座 データシートの読み方編(3):データシートの勝手な解釈は禁物! いま一度、数字の意味を考えよう (3/4)

[菅井賢(STマイクロエレクトロニクス),EDN Japan]

リセット回路特性

 図7にリセット回路の特性を示す。

図7:リセット回路 (クリックで拡大)

 連載第1回の凡例の章でも説明したが、この製品のリセット端子は入出力端子になっていて、さらにプルアップ抵抗が付いている。そのためプルアップ抵抗の値が記載されている。入力回路としては、ノイズフィルターが内蔵されているので、除去されるノイズ幅が記載されている。また、外部リセット信号の信号幅も記載されている。

 リセット端子に単パルスノイズが入った場合のマイコンの挙動はユーザーからよく聞かれるのだが、ノイズフィルターのスペックを見れば、リセットが掛かるかどうか把握できる。フィルタリングされる信号幅とされない信号幅の間にグレーゾーンがあるが、ユーザーは、このグレーゾーンを確実に避けるようにリセット回路を設計すべきである。

通信機能特性(SPI)

 通信機能のスペックは、ほとんどが動的特性である。すなわち信号の立ち上がり/立ち下がり時間や、信号間同士のタイミング関係、クロック同期の通信では、クロックに対するセットアップ/ホールド時間であるので、ここでは通信機能を代表してSPI(Serial Peripheral Interface)のスペックを図8に示す。左の表と右のタイミング図を対照すれば、タイミング仕様が分かる。

図8:通信機能特性(SPI特性) (クリックで拡大)

 通信機能は通信相手がいて、それはほとんどの場合、既成の通信用ICとかマイコンの通信機能であるから、ユーザーは、あまり細かいスペックを気にしなくても、大抵の場合は問題なく通信できる。しかし、ASICやFPGAなので、ユーザー特有の通信機能を設計する場合は、かなり細かいスペックまでチェックする必要がある。その場合、タイミングにマージンがないと、通常状態では問題なく通信できても、温度や動作電圧などが変動した場合に、通信不良が発生する場合があるので、細心の注意が必要だ。

 SPIとI2Cの使用例は「Q&Aで学ぶマイコン講座(11):マイコンとEEPROMを接続する方法を教えて」を参照していただきたい。

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