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効率98%の双方向昇降圧コントローラーアナログ・デバイセズ LT8708、LT8708-1

アナログ・デバイセズは、双方向昇降圧スイッチングレギュレーターコントローラー「LT8708」「LT8708-1」を発表した。同じあるいは異なる電圧の2つのバッテリー間で動作し、最大98%の効率を確保できる。

» 2018年10月05日 09時30分 公開
[EDN Japan]

 アナログ・デバイセズは2018年9月、双方向昇降圧スイッチングレギュレーターコントローラー「LT8708」「LT8708-1」を発表した。現在、量産出荷中で、5×8mmの40ピンQFNパッケージで提供する。1000個受注時の単価は6.6米ドルとなる。

双方向昇降圧コントローラー「LT8708」「LT8708-1」のイメージ

 両製品は、同じ電圧あるいは異なる電圧の2つのバッテリー間で動作し、最大98%の効率を確保できる。入力電圧は2.8〜80Vで、出力電圧は1.3〜80V。外付け部品の選択と位相の数に応じて、最大数キロワットの電力を供給する。出力電圧の大小に関係なく入力電圧で動作するため、電気自動車やハイブリッド車の12V、24V、48Vのバッテリーを2つ使った冗長構成に対応できる。

 また、VIN電流(順方向と逆方向)、VOUT電流(順方向と逆方向)、VIN電圧、VOUT電圧の独立した6つのレギュレーション形式を備える。バッテリーやコンデンサーバックアップシステム、VOUT、VIN、IOUT、IINのレギュレーションが必要なアプリケーションなどで、双方向の電力変換を簡素化する機能を持つ。

 さらに、コンバーターの入力側と出力側で、順方向、逆方向の電流を監視、制限できる。4つの電流制限(順方向および、逆方向の入出力)は、4個の抵抗を使って個別に設定可能だ。DIR(方向)ピンと組み合わせると、VINからVOUT、VOUTからVINの電力を処理するようチップを設定できる。

負荷に電力供給する入力電圧のバックアップにも

 両製品を並列使用することで電力と位相を追加供給でき、負荷に電力を供給する入力電圧のバックアップとしても使用できる。同じ入力電圧でLT8708、LT8708-1の回路に電力を供給し、バッテリーまたはスーパーキャパシターバンクを充電する。LT8708が持つ双方向機能により、入力電圧が失われた場合も、バッテリーやスーパーキャパシターから負荷への電力供給は維持される。

 動作温度範囲は、拡張および工業用グレードが−40〜125℃、高温オートモーティブグレードが−40〜150℃。自動車関連をはじめ、太陽光発電や通信、バッテリー駆動のシステムに適している。

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