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» 2018年10月31日 11時00分 公開

Q&Aで学ぶマイコン講座(43):「タンパ検知」「耐タンパ」とは? (1/3)

マイコンユーザーのさまざまな疑問に対し、マイコンメーカーのエンジニアがお答えしていく本連載。43回目は、初心者の方からよく質問される「タンパ検知」についてです。

[菅井賢(STマイクロエレクトロニクス),ITmedia]

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 素朴な疑問から技術トラブルなどマイコンユーザーのあらゆる悩みに対し、マイコンメーカーのエンジニアが回答していく連載「Q&Aで学ぶマイコン講座」。

 今回は、初心者から多く寄せられる質問です。

 マイコンのカタログや説明書を読むと「タンパ検知」とか「耐タンパ」と書かれていますが、そもそも「タンパ」とは何ですか? タンパ検知とは、どんな機能で、どんな仕組みになっていますか? 使う際の注意点があれば教えてください。

 タンパ(Tamper)を辞書で調べると、「〔機械などを〕不法に手を加えて変える〔壊す〕」、「改ざんする」と記述されています。すなわち、(マイコンが使用されている)製品を改造、改ざんすることを意味します。最近の電気製品(生活家電や産業機器など)のほとんどにマイコンが使われています。これらの電気製品を、クラッカー(=悪意を持ったハッカー)が改造、改ざんしようとした時に、マイコンが改造・改ざんを検知し、改造・改ざんに対抗する緊急的な処理を行うことを「タンパ検知」とか「耐タンパ」と呼び、こうした処理を自動的に行うハードウェアを「タンパ検知機能」や「耐タンパ機能」と呼びます。

 実際の処理としては、緊急用の割り込みを発生させたり、重要なデータを格納しているメモリの内容を即座に消去したりする他、緊急信号を外部に発するといったものがあります。さらに、「タンパ検知機能」は監視機能なので、常に動作する必要があります。そのため、低消費電力モードなどの待機時でも動作を継続します。

 具体的な機能はマイコンによって異なりますので、各製品のマニュアルを確認してください。

 「タンパ検知機能」が使われる用途として、公共料金のメーター、すなわち電力メーター(電力量計)、水道メーター、ガスメーターなどが挙げられます。メーターが測定した料金データを改ざんしようとして、メーターの筐体を分解しようとした時に、この仕組みが動作するようになっています。図1に電力メーターの「タンパ検知機能」の例を示します。

図1:タンパ検知機能例(電力メーターの場合)
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