Mentor Graphicsの「FloTHERM XT」は、電子機器の設計に用いられるMCADツールとECADツールのデータを統合して、冷却システムなどの熱設計を効率よく行える熱流体解析ツールである。従来と比べて熱設計フローを短縮できるとともに、熱解析の専門家ではない電子回路設計者でも熱設計の検証を比較的容易に行うことが可能だ。
電子設計の世界では、マルチレーン高速バスの採用が一般化し、設計の複雑化と高速化が進行中だ。それによって、シグナルインテグリティに関わる新たな問題が生じている。そこで米国のEDN誌は、シグナルインテグリティの専門家を取材し、彼らの見解を仮想的なパネルディスカッションとして誌上に再構成した。なお、シグナルインテグリティには数多くの要因があるが、本稿ではクロストークとEMIに焦点を絞っている。
「STM32Java」は、STマイクロエレクトロニクスの32ビットマイコン「STM32」が搭載された電子機器において、直感的で分かりやすいGUI(グラフィカルユーザーインタフェース)を作成するための開発環境である。
SoC FPGAは、アルテラが最新世代の28nm FPGAで用意するARMコア混載品である。同社はその最初の製品のサンプル出荷開始を明らかにするとともに、ARMと共同で開発した新型ソフトウェア開発ツールも発表した。ARMコアとFPGAそれぞれ個別の専用ツールを使う場合に比べて、生産性を高められるという。
もはや携帯電話機やPCだけではない。あらゆる組み込み機器がネットワークにつながる時代である。そうした機器をクラッカーの脅威から守り、データ保護を実装するには、半導体チップ上にハードウェアとソフトウェアの両方の形態で搭載された信用基盤を活用する必要がある。ただし、実際のセキュリティ設計には、制約条件や技術的な選択肢が数多く待ち受けている。
28nm世代のプロセス技術を使うXilinxの最新ハイエンドFPGA「Virtex-7」を採用し、1枚のボードで最大2400万ASICゲートの設計データを実装して検証できる容量を実現した。4枚のボードを相互接続し、最大9600万ASICゲートの容量を確保可能な拡張性も備える。
半導体メーカーが設計情報としてユーザーに提示している参照回路を、さまざまな電子機器に利用できる汎用的な機能要素の「モジュール」として提供する。モジュールごとに仕様書と回路データ(回路図と基板レイアウト)、部品表の3点が用意されており、ユーザーは一式をまとめてダウンロードして機器設計に活用できる。
「Renesas VA」は、回路構成や特性をマイコン制御で変更可能なルネサスのアナログIC「Smart Analog」に向けた、Webシミュレーションツールである。市販のセンサー素子のモデルを数多くとりそろえており、それらセンサーとSmart Analogを組み合わせたシステムの動作を手軽に検証できる。
AlteraのFPGA向け開発ツール「Quartus II」がバージョンアップ。28nm世代の半導体プロセス技術で製造する最新FPGAファミリのコンパイル速度を、従来版に比べて最大4倍に高めたという。
Mentor Graphicsが大規模LSI開発の論理検証向けに投入したハードウェアエミュレータ「Veloce2」は、従来機種に比べてエミュレーションできる回路の規模とクロック周波数がともに2倍に高まった。消費電力と設置面積については従来機種と同等に抑えている。
Silicon LaboratoriesがWebサイト上で提供するオンライン計算ツールは、アイソレータ(絶縁素子)の消費電力を、ユーザーが与える要求仕様に基づいて自動的に計算する。ユーザーは、アイソレータのデータシートを読み込まなくても、消費電力を手早く見積もって機器の設計を進められるようになる。
Intersilのオンライン設計支援ツール「iSim」がバージョンアップ。設計可能な回路の種類が増え、オペアンプICを利用した反転/非反転型の増幅回路を新たに設計できるようになった。
STマイクロエレクトロニクスは、エンジニアの製品開発を支援する目的で考案されたAndroidアプリ「ST op-amps」をGoogle Play上で無償公開した。オペアンプを使用した回路を設計する際に、最適なデバイスの選定と回路設計の効率化を支援する機能などを備える。
モデルベース設計環境「MATLAB/Simulink」の新バージョン「R2012a」の発表に合わせて、HDLに対応する新オプションが2つ追加された。「HDL Coder」は「MATLAB」ファイルからのHDLコードを自動生成が可能。「HDL Verifier」は、MATLABファイルや「Simulink」モデルに加えて、手書きのHDLコードをFPGAの評価ボードに実装して、検証作業を行うことができる。
SpringSoftがLSI設計用のRTLデバッグツール「Verdi」を大幅に改良し、「Verdi 3」として発表した。ユーザーインタフェースを改善したり、デバッグ工程で利用する機能をユーザーがカスタマイズできるようにした他、処理の所要時間を短縮するとともに、所要メモリ容量も削減したという。
アナログ・デバイセズのRF回路設計用ツール「ADIsimRF」の新バージョンは、機能を強化するとともに、同社の29種類のRF ICとデータコンバータICを新たに利用できるようになった。
Xilinxは、従来から、特定のアプリケーション領域のFPGA開発に向けてIPや評価ボード、各種ドーターボード、設計ツールなどを取りそろえて提供するサービスを「ターゲット デザイン プラットフォーム(TDP)」と呼んで提供している。今回発表した評価キット群が28nm世代品向けTDPの第1弾となる。
アナログICをセミカスタムで開発する企業に向けて新日本無線が2011年5月から提供しているマスタースライスサービスでは、ユーザー企業からレイアウト設計の時間短縮を望む声が上がっていたという。今回、それに応えた格好だ。レイアウト設計の所要期間を半分にできると説明する。
現在、IC設計における消費電力の低減は、半導体技術者が直面する最大の課題となっている。微細化が進展する中で、ICの消費電力を低減していくには、プロセスの選択や回路の設計をさらに適切に行っていく必要がある。本稿では、まず、ICの消費電力を構成する2つの要素である動作電力とリーク電力に、どのようなパラメータが影響を及ぼすのか説明する。その上で、ICの消費電力を低減するための各種手法を紹介していく。
「電源品質の確保」を意味するパワーインテグリティ。最先端のICを搭載するプリント基板で、このパワーインテグリティを実現することは容易ではない。本稿の後編では、高集積化が進むデジタルICに関連する電源品質の問題について簡単に説明してから、有力ベンダーが提供するパワーインテグリティ用シミュレーションツールの最新動向を紹介する。
半導体技術の進展によってICの動作速度が向上し、これらのICを搭載する機器の性能が向上していることは周知の通りだ。その一方で、ICに電力を供給するプリント基板のパワーインテグリティの重要性も増している。本稿の前編では、プリント基板のパワーインテグリティが重要になっている背景と、パワーインテグリティを実現する上で必須となっているシミュレーションツールの役割について説明する。