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» 2007年07月01日 00時00分 公開

熱設計の基礎理論から評価/計測ノウハウまで:「熱」と正しく向き合う (8/8)

[Paul Rako,EDN]
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測定環境を整える

 測定は、設計や仮定が正しいことを現実に照らし合わせて検証する際の1つの要素にすぎない。温度の測定に関していえば、周囲温度の環境も現実に合わせて整えなければならない。電子部品のテストにおいては、例えば米Thermonics社の「T-2500E」などの温度環境試験システムを利用するとよいだろう(図13)。


図13 温度環境試験システムの例 図13 温度環境試験システムの例 実験室で作業する人々は、この温度環境試験システムを、長いケーブル部分にちなんで「ゾウ」と呼んでいる(提供:Thermonics社)。

 測定に当たっては、熱に強いケーブルやテストリードを使用しなければならない。茶色のBNCケーブルは、より一般的な黒のU58ケーブルよりも定格温度が高い*9)。ヒートガンを使用すれば、素早くICを加熱することができるが、部品を簡単に破損してしまう恐れがあるため注意が必要だ。冷却用のスプレーは安全性の面ではまずまずだが、霜が生じることで、電子部品がショートしてしまうという欠点がある。温度、圧力、湿度を含む周囲環境を整えることのできるテストチャンバもある。周囲環境を完全にシミュレーションするには、これらすべての機器が必要になるだろう。

 電子回路システムを設計する際には、熱について十分に考慮しなければならない。回路を破損する恐れのある外部要因には特に注意が必要だ。ほかのエンジニアが、全体の温度に影響を与えるような別の回路を追加する場合には、よくコミュニケーションをとることである。チーム内の機械エンジニアとも熱に関する問題について論じておく必要がある。設計のことをよく分かっていない人が、ファンを取り除いたり、ケースを金属製のものからプラスチック製のものに変えたりしようとすることがあれば、電熱対とテストチャンバを用意して、それが誤りであることを示すとよい。

脚注

※9…Kirkwood, A, and Eric Albrecht, "Coaxial Cable Types".


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