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NECトーキンのラミネート型Li電池関連事業が分社化、NECの100%子会社に

» 2010年02月12日 00時00分 公開
[Automotive Electronics]

 NECとNECトーキンは2010年2月、2010年4月1日付けでNECトーキンのラミネート型リチウムイオン(Li)電池関連事業を分社化すると発表した。

 新会社の名称は、「NECエナジーデバイス株式会社」で、NECの100%子会社となる。まず、2010年4月1日に、NECトーキンがラミネート型Li電池関連事業の事業部を新設すると同時に100%子会社として分社化する。そして、NECトーキンが、新会社の全株式4000株をNECに譲渡することで、NECの100%子会社となる。本社は、神奈川県相模原市に置く。代表取締役社長には、NECエレクトロニクスの中国生産子会社である首鋼日電電子有限公司の総経理を務める佐藤護氏が就任する。資本金は4億円で、従業員数は約300人を予定している。

 NECトーキンのラミネート型Li電池関連事業は、主に2つの事業から構成されている。1つは、日産自動車、NEC、NECトーキンの3社が2007年4月に設立した、車載Li電池の合弁企業オートモーティブエナジーサプライに対するラミネート型Li電池用電極の供給である。この電極の製造ラインは、NECエナジーデバイスが本社を置く、NECトーキンの相模原事業所に建設中だ。もう1つの事業は、車載用途を除くラミネート型Li電池の開発/製造である。すでに電動自転車向けなどで採用実績がある。

 NECは、NECグループの新たな成長領域として環境/エネルギー事業を推進しており、ラミネート型Li電池関連事業はその中核に位置する。NECによれば、同事業をNECの100%子会社に移管することにより、自動車メーカーに求められる高い品質の達成や継続的な研究開発投資を実現するために必要な経営資源を投入できるようになるという。一方、NECトーキンは、電子部品事業に経営資源を集中し、Liキャパシタ、磁性材料、圧電センサーなど、環境/エネルギー市場を意識した製品展開に注力する方針である。

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