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» 2011年01月13日 00時00分 公開

大規模SANストレージの性能を手のひらサイズに:TED、Fusion-ioの超高速ストレージ「ioDrive」販売

TEDは、Fusion-ioのストレージ製品「ioDrive」の日本国内販売を開始した。

[@IT MONOist]
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 東京エレクトロン デバイス(TED)は2011年1月13日、米国Fusion-ioと販売代理店契約を締結したと発表。同日よりFusion-ioのストレージ製品「ioDrive」の日本国内販売を開始した。

 ioDriveは不揮発性メモリ(NANDフラッシュメモリ)をPCIeカード型に収めたストレージ製品で、大規模SANストレージと同等の性能および信頼性を確保。複雑で大規模なストレージインフラを構築することなく高速ストレージ環境を手に入れられるため、コスト削減が図れるほか、ストレージI/Oのボトルネックを解消することでシステム全体のパフォーマンスを劇的に高速化させることができるという。

photo 画像1 ストレージ製品「ioDrive」。PCIeカード型に収めている
photo 画像2 東京エレクトロン デバイス CN事業統括本部 CNプロダクト本部長の林 秀樹氏

 発表会で東京エレクトロン デバイス CN事業統括本部 CNプロダクト本部長の林 秀樹氏は「昨今のIT業界で、ディスクI/Oの高速化への要求が高まっている。データベースやHPCの世界はもちろん、近年の仮想化の流れで1つのサーバに複数のタスクが入ってくるというケースが増え、いままで以上にI/Oの高速化ニーズが増えている。このような背景からも、今回、Fusion-ioのストレージ製品を取り扱えることになったのは非常に喜ばしい」と語った。


photo 画像3 Fusion-io アジアパシフィックセールス担当のMathew Fleming氏

 Fusion-io アジアパシフィックセールス担当のMathew Fleming氏は「東京エレクトロン デバイスとの契約は、OEMパートナーの中でも最も包括的な内容となっている。非常に長く市場をけん引してきている東京エレクトロン デバイスとの契約には大変期待している。われわれのNAND型ストレージソリューションは、市場で最も高い性能密度を誇っている。ioDriveはCPUにより近い場所におくことができるため、従来比で3〜4倍のパフォーマンスを発揮できるほか、(高速ストレージを構築する場合)サーバ数を1/10にできるため、コストを劇的に削減できる。東京エレクトロン デバイスと共同で日本市場特有のニーズに応えていきたい」と語る。

パフォーマンスのボトルネックはレイテンシ

photo 画像4 東京エレクトロン デバイス CNプロダクト事業部 ビジネス・デベロップメント部 製品担当 鈴木 雅貴氏

 ストレージの高速化ニーズが高まっている理由について、東京エレクトロン デバイス CNプロダクト事業部 ビジネス・デベロップメント部 製品担当 鈴木 雅貴氏は「CPU側とストレージ側とのスピード差がシステムパフォーマンスのボトルネックとなっているため」と説明する。

 近年のCPU/DRAMの高速化、そしてストレージの大容量化は目覚ましいものがあるが、鈴木氏によるとこの20年でCPUの速度は約百万倍になったのに対して、ストレージの速度は10倍ぐらいしか向上していないことから両者間で“レイテンシ(遅延時間)”が増大しているという。

 「DRAMやL1〜3キャッシュといった揮発性の一次記憶と、ストレージのような不揮発性の2次記憶とでは、レイテンシのスピード差は6桁に達する。このミリセックとナノセックというスピードのギャップを埋めるのが、マイクロセックのスピードを誇るioDrive。両者の中間に位置する高速性でスピード差を6桁から3桁レベルにまで改善する」(鈴木氏)。

photo 画像5 DRAMと外部ストレージのギャップを埋める

 従来はこのようなスピード差を埋める手段として、HDDを数百台使った大規模なSANストレージが用いられているが、ioDriveはこの大規模SANストレージと同等の性能を手のひらサイズのPCIeカード1枚で実現するという。

photo 画像6 大規模SANストレージと同等の性能をPCIeカード1枚で実現

「N+1の冗長化やパリティチップ/RAID相当コントローラの搭載、エラー検出・修正機能などを備えており、機能面や信頼性でもSANストレージと同等レベル」(鈴木氏)。

 なぜioDriveはこのような高速性を実現できているのだろうか。鈴木氏は以下のスライドで、ioDriveの高速性を説明した。

photo 画像7 ioDriveのデザインコンセプト

 サーバチップセットとして普及しているIntel Xeon(5000/5100/5400)では、SATAのHDDや従来のSSDはサウスブリッジ側に搭載されているが、メモリやCPUはノースブリッジ側に搭載されているためI/Oボトルネックが発生していた。それに対してioDriveはPCI-Expressバスを経由してノースブリッジ側で直接CPUにアクセスできるため、広帯域バスを有効活用できるというわけだ。さらにさらに最新のNehalem系Xeon(5500/5600/6000/6500)では、メモリがCPU直結になるのでQPIを占有でき、より高速なアクセスが実現できるという。

photo 画像8 ioDriveのアーキテクチャ
photo 画像9 ioDriveと他社SSDとの違い
photo 画像10 東京エレクトロン デバイス CNプロダクト事業部 ビジネス・デベロップメント部 部長の上善 良直氏

 「ストレージ台数を減らすことができるので、省電力設計になる。またフラッシュメモリで工数障害点も少なくなる。ラック数も少なくなり、冷却コストも削減。結果としてシステム全体の運用コストを大幅に削減できる。超高速ストレージ、データの完全性、高い信頼性、システム全体のコストを削減といった特長で、ストレージのボトルネックを解消できるのがioDrive」(鈴木氏)。

 ioDriveの価格はオープンで、価格レンジとしては最も下位のモデルで100万円〜だという。東京エレクトロン デバイス CNプロダクト事業部 ビジネス・デベロップメント部 部長の上善 良直氏はioDriveのターゲット市場について「大量のアクセス処理を必要とするWebインターネット系やストレージI/Oがひっ迫しているデータセンタ、高速データベースや統計・解析アプリケーションを利用する金融機関、HPCや科学技術計算を行う研究機関などをターゲットとしている。販売目標としては、3年間で15億円を目指している」と語った。

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