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実装基板に対してFPCを斜めに挿入できるコネクタ、サイズも従来品比で20%小型化

» 2011年08月02日 00時00分 公開
[EDN Japan]

 タイコ エレクトロニクス ジャパンは2011年7月、端子ピッチが0.25mmのフレキシブルプリント基板(FPC)用コネクタの新製品「FPC斜め挿入タイプ」を発売した。主に、機器の小型化トレンドが顕著な民生用機器の用途に向ける。発売から1年間の販売目標数量は1000万個。

 新製品は、コネクタを実装したプリント基板(以下、基板)に対して、FPCを斜めに挿入できるとともに、斜めに挿入した状態でFPCを保持できることを最大の特徴とする。既存のFPC用コネクタは、基板に対して水平方向にしかFPCを挿入することができなかった。FPCを挿入するためのワークスペースとなるFPC用コネクタの前方には、ほかのICや部品を設置することはできない。このため、FPC用コネクタは、基板端に実装されるのが一般的だった。

 一方、今回発表したFPC斜め挿入タイプは、斜め挿入が可能なので、基板のどこにでも実装できる。FPC用コネクタの前方に、ほかのICや部品を実装することも可能だ。つまり、FPC用コネクタを基板端に配置するといった基板レイアウトにおける従来の制約を受けずに済むようになる。

 また、端子ピッチが0.3mmの同社従来品と比べて部品のサイズが小さくなっていることも、機器の小型化トレンドに対応する特徴である。例えば、端子数が37本の品種の場合、従来品の横長手寸法が13.8mmであるのに対して、新製品は約20%小さい11.0mmとなっている。さらに、FPCをコネクタにロックする際に用いるアクチュエータには、コネクタ全体を覆い隠すような箱型形状のバックフリップロックタイプのものを採用している。箱型形状は、コネクタの堅牢性を高めることが可能であり、バックフリップロックは、コネクタに対するFPCの吸着面を広げるとともに、基板保持力を向上するような効果が得られる。

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