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モーター制御回路の基板面積を最大60%削減できるゲートドライバIC

» 2011年10月21日 00時00分 公開
[EDN Japan]

 日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)は2011年10月、モーター制御回路の基板面積を競合他社の製品を用いる場合に比べて最大60%削減するとともに、出力電流が60Aまでの外付けMOSFETを駆動できるハーフブリッジゲートドライバIC「DRV8301」を発売した。換気用ポンプや医療用ポンプ、冷蔵システム、ロボット、電動工具、電動自転車、電動スクータなどに使われている、3相ブラシレスDCモーターや永久磁石同期型モーターを駆動する用途に向ける。既に量産を開始しており、1000個受注時の参考単価は2.50米ドル。

 DRV8301は、ゲートドライバの他、出力電流が1.5Aの降圧型レギュレータと、2つの双方向電流センスアンプ、保護回路を集積している。電流センスアンプは、直流(DC)較正機能を搭載しており、DCオフセットと温度ドリフトの低減を実現できる。このことにより、モーターの制御精度を向上することができる。ゲインも調整可能だ。保護回路としては、過熱、過電流、低電圧、フォルトフィードバック付き貫通防止に対応するものを搭載している。これらの機能を1チップに集積したことにより、競合他社の品種を使う場合に比べて外付け部品の点数が減るので、モーター制御回路の基板面積も削減できるわけだ。

 その他の仕様は以下の通り。入力電圧範囲は8V〜60V、ゲートドライブ出力電流は1.7A、駆動可能なハーフブリッジ数は3、制御インタフェースはPWM(パルス幅変調)である。パッケージは、実装面積が14mm×8.1mmの56端子HTSSOP。

 評価キットも用意した。高電流対応版「DRV8301-HC-C2-KIT」は既に提供を開始しており、参考価格は299米ドル。低電流対応版は2011年第4四半期に提供を始める予定である。

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