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ヒステリシス制御方式のDC-DCコンバータIC、電力変換効率は95%

» 2011年12月19日 00時00分 公開
[EDN Japan]

 パナソニック セミコンダクター社は2011年12月、ヒステリシス(ヒステレティック)制御方式の降圧型DC-DCコンバータIC「NN3019シリーズ/NN3031シリーズ」を発表した。NN3019シリーズは出力電流が3/6/9Aの3品種を、NN3031シリーズは同3/6/10Aの3品種を用意している。PCやタブレット端末、サーバなどに使用される、出力が10Aまでの電源の用途に向ける。2012年1月より、価格100〜200円でサンプル出荷を開始する。


 NN3019シリーズ/NN3031シリーズは、出力電圧と基準電圧をコンパレータで直接比較するヒステリシス制御方式を採用している。これにより、出力の負荷が急激に変化しても高速に応答することが可能となり、出力電圧の変動幅を最小限に抑えることができる。アンダーシュートは9mV、オーバーシュートは11mVに抑えられるとしている。このため、PCやタブレット端末、サーバのメモリ、DSP、FPGAなどの動作電源電圧範囲でマージンを十分に確保することができ、機器の安定動作に貢献する。

 また、スイッチング素子として、低オン抵抗のトレンチMOSFETを搭載している。特に、NN3019シリーズの9A品とNN3031シリーズの10A品は、ハイサイド/ローサイドともオン抵抗は9mΩとなっている。損失の小さいMOSFETを用いることで、95%の電力変換効率を実現した。

 両シリーズは、2個のトレンチMOSFETと1個のコントローラICをマルチチップパッケージ実装技術で1パッケージに収めている。パッケージ形式は品種によって異なるが、外形寸法が4×4mmの24端子HQFNと6×6mmの40端子HQFNを採用した。これによって、同社の従来品に比べて実装面積は約25%低減したという。

 その他の主な仕様は以下の通り。入力電圧範囲は、NN3019シリーズが4.5〜5.6Vで、NN3031シリーズが4.5〜30V。出力電圧範囲は、NN3019シリーズが0.6〜3.5Vで、NN3031シリーズが0.75〜5.5V。最大定格は、NN3019シリーズが6V、NN3031シリーズは33Vである。過熱保護機能、過電流/過電圧保護機能、短絡保護機能といった各種保護機能も備えている。

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