最大500Wの高出力電源モジュール、出力値の高速切り替えや高機能測定が特徴：アジレント N6700

　アジレント・テクノロジーは2012年1月、モジュール式の直流（DC）電源「Agilent N6700シリーズ」に装着して使う新型の高出力電源モジュールを7品種発表した。出力電力が最大500Wと大きいマルチ出力の電源モジュールで、エレクトロニクス機器の開発・製造部門に適している。この7品種の追加で、N6700シリーズで使用可能な電源モジュールは全部で34種類になる。「この幅広い選択肢により、ユーザーはニーズに合った性能、出力、価格のモジュールを柔軟に選択することが可能だ」（同社）。2012年1月18日に販売を開始し、1月中に出荷を開始する予定である。

　今回追加した7品種の主な特徴は次の通り。出力値の変更にかかる時間が、例えば0Vから50Vへの変更で2ms以下と短い。「他のプログラマブル電源と比べて、最大50倍高速だ」（同社）という。また高い測定機能を備えており、測定レンジについてもmA（ミリアンペア）レンジから50Aまで幅広く対応する。オートレンジ機能を搭載し、定格出力電力の範囲で出力設定が行えるので、従来の電源では複数台で対応していた出力範囲に1台で対応できる。さらに、測定用のデジタイザを内蔵しているため、負荷変動時の電圧・電流も測定できる。そのため「測定システムの簡素化が可能だ」（同社）。

　7機種の型番とタイプ、電力容量、価格（発表日時点での税別参考価格）を下表に示した。