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ZigBeeとPLCのハイブリッド通信LSI、安定したデータ伝送を実現Greenvity Hybrii

Greenvity Communicationsが販売を開始した「Hybrii-XL(GV7011)」は、電力線通信(PLC)と無線通信機能の双方に対応した、ハイブリッドの通信用システムLSIだ。

» 2012年08月14日 12時02分 公開
[EDN Japan]

 Greenvity Communicationsは2012年8月、電力線通信(PLC)と無線通信機能を1チップに搭載したシステムLSI「Hybrii-XL(GV7011)」を発表した。「このようなハイブリッドのシステムLSIは業界初」(同社)という。従来は2つのチップで構成していたシステムを1チップに集約したことで、コストと消費電力、実装面積の削減が見込める。

 対象用途は、ホームエリアネットワークを活用したエネルギーマネジメントやスマートグリッドなど。例えば、家電やゲートウェイ、ルータ、空調、各種センサー、スマートメーターなどに使える。この他、電気自動車や充電器を対象に、PLC機能だけを搭載した「Hybrii-PLC (GV7012)」も用意した。いずれも既に販売を開始している。

図 電力線通信(PLC)と無線通信機能を1チップに搭載したシステムLSI「Hybrii-XL(GV7011)」の回路構成

安定したデータ伝送を実現

 Hybrii-XLは、PLCとして「HomePlug Green PHY」規格に対応し、無線通信にはZigBee規格を採用している。例えば、宅内(またはビル)の機器接続にはZigBeeを使い、無線ではカバーできないような長い距離に対してはPLCを使うといった用途を想定する。状況に合わせてZigBeeまたはPLCのいずれかを自動的に選択することも可能で、宅内全体あるいはビル全体で安定したデータ伝送を実現できるという。また、PLC通信とZigBee通信を同時に利用することもできる。

 PLCとZigBeeに対応した通信機能の他、8ビットマイコンコア「8051」やメモリ、イーサネット接続用の周辺回路などを搭載した。最大データ伝送速度は、PLCモードのとき9.8Mビット/秒、ZigBeeモードのとき250kビット/秒である。

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