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シリアルオシレータの作り方Wired, Weird(2/3 ページ)

» 2013年11月18日 09時30分 公開
[山平豊内外テック]

組み立て手順

 それでは組立手順を説明しよう。作業の流れは、「ベース基板の作成」、「抵抗とコンデンサの取り付け」、「トランジスタとFETの取り付け」、「ジャンパー配線」の手順になる。図2に示す。

【図2】作業手順 (クリックで拡大)

 図2の1番目はベースの基板である。基板はサイズが15mm角で、2.5mmピッチの片面基板で、大きめのベーク製の片面基板から切り出した。このサイズは、100円ショップで売られているランチャーライトにちょうど良い大きさになる。このサイズでは6×6個で36個のランドになっているが、6×5個の30個のランドでも製作できる。

少しテクニックが必要なハンダ付け

 図2の2番目は、ベース基板に抵抗7個とコンデンサ1個を取り付けた状態だ。取り付けは、ピンセットでチップ抵抗やチップコンデンサをつまみ、基板のランドに端子をハンダ付けする。ピンセットでつまんだ時に力が入りすぎるとチップ部品が飛んでしまい、部品が迷子になってしまうので注意が必要だ。抵抗は全て同じ値なので部品の取出しは楽なはず。ハンダコテは20W以下の小型のものを使用する。手ハンダ作業は少し慣れが必要だ。

 図2の3番目がトランジスタQ1とFET Q2をランドにハンダ付けした状態だ。Q1のハンダ付けには少しコツが要る。C1に大きめのコンデンサを使うとQ1をつまんだピンセットとコンデンサが干渉して、作業性が悪くなるためだ。

 図2の4番目は、ジャンパー線3本を取り付けたところ。特に赤のジャンパー線で基板の中央に2.5Φ程度の配線のループを作り、中央部にハンダを盛るところがポイントだ。ハンダ盛りの部分にランチャーライトの蓋のバネを押し当てるため、ハンダの面積と強度が必要になる。チップ部品のハンダ付けが終わった時、レンズで各端子のハンダの状態を点検して、ブリッジや未接続がないことを確認しておく。

センサーバネを取り付ける

 次は基板にセンサーバネを取り付ける。バネには黄銅製の硬めの針金が最適だ。針金の長さは70mm程度で十分で、針金の中央を曲げて、基板の穴を通す。図3に示す。

【図3】針金の中央を曲げて、基板の穴を通す

 この針金は回路図ではOSC−にあたる。1本の針金でC1,Q2とR3,R4を接続し、かつ、センサーの役割も果たす。完成図を図4に示す。

【図4】完成図

 部品面ではセンサーバネが基板の中央(ハンダの塊)から伸びたワイヤーがOSC+の配線の上にくる。バネの中央部を少し上側に加工して変形させるとセンサーになる。これで、ライトのフタを深く締めるとバネセンサーが押されOSC+とOSC−が短絡される。ハンダ面では電池ケースの−端子と接触しやすいように、バネの配線を広げた。これで電池ケースの−端子とハンダ面のワイヤーが接触しやすくなる。

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