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» 2013年11月18日 09時30分 公開

シリアルオシレータの作り方Wired, Weird(3/3 ページ)

[山平豊,内外テック]
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完成! 動作確認

 完成した基板をランチャーライトに装着し動作波形を確認した。図5〜7に示す。

【図5】動作波形 (クリックで拡大)

 図5は電池電圧が4.5V(単4電池3本)の時の発振波形だ。CH1(青)がQ2のドレイン波形、CH2(紫)がC1の波形である。Q2がオフ時のドレイン電圧は約2.3Vで微小電流時のLEDのVFは電源電圧4.5Vとの差の2.2Vであることが分かる。CH2の波形は1.2V(Q1オン)と0.8V(Q2 FETオフ)の充放電波形であり、1.2Vの値はVcc(2.2V)×1/3 +VBE(0.5V)の計算値とほぼ一致する。0.8VはFET Q2のゲートオフ電圧である。発振の周期は0.95秒(1.06HZ)でライトのオン時間は約0.27秒。オン時間の比率は約28%になった。

【図6】電池電圧が3.5Vに下がった時の発振波形 (クリックで拡大)

 図6は電池電圧が3.5Vに下がった時の発振波形。CH2のスケールを0.2V/Divにした。C1の波形が0.84Vと0.7Vの充放電波形となっている。発振周期は1秒を少し超えて、オン時間が0.15秒と短くなっている。電圧が下がると周期が長くなりオン時間は短くなる。

なお、電池電圧を3Vまで下げてもライトは点滅した。図7に示す。

【図7】電池電圧を3Vまで下げた時の発振波形 (クリックで拡大)

 図7でC1にオシロのプロ―ブを当てると発振が停止したため、プローブのCH2はQ1のベースに接続した。

 発振周期は1.1秒、オン時間は70ms。さらにオン時間が短くなっている。CH1の波形からVccが0.9Vしかなく、Q2のゲート電圧が0.8V程度と計算されギリギリのオン電圧になっていることが分かる。電池の電圧が下がると、周期が長くなり、点灯時間も短くなるので、電池の交換時期も分かりやすい。

腕も目も鍛えられるシリアルオシレータ製作

 15mm角の片面のユニバーサル基板にピンセットでチップ部品を搭載し、手ハンダで製作するのは結構、難しい。しかし、うまく部品の位置を決めれば何とかなるものだ。筆者も当初は、細かい作業のため、拡大レンズを使って製作していたが、今は肉眼で製作できるようになった。かなり目に負担をかけるが、逆に目の筋肉が鍛えられ、おかげさまで老眼にはなりそうもない。

部品コストは30円未満!

 この基板の部品代は全部合わせても30円未満である。自作する時は目標の発振周期を決め、抵抗とコンデンサを決める。この回路では長周期の点滅回路も難しくはない。例えば10秒程度の発振周期では抵抗を10MΩのチップ抵抗に変更する。100秒の発振周期ではさらにコンデンサの容量を10uFにすれば良い。使う用途に応じ、基板の大きさや定数を決めて作る。読者もシリアルオシレータの設計と製作にトライしてほしい。

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