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16ビットA-Dコンバータを4個内蔵、日本TIの32ビットマイコン日本TI F2837x

日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)の「C2000 Delfino F2837xS」は、4個の16ビットA-Dコンバータを内蔵した32ビットマイコンである。産業機器の電力制御用途に向ける。

» 2014年08月29日 10時15分 公開
[EDN Japan]

 日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)は2014年8月、4個の16ビットA-Dコンバータを内蔵した32ビットマイコン「C2000 Delfino F2837xS」を発表した。産業機器の電力制御用途に向ける。

 F2837xSは、プロセッサコア「C28x」とリアルタイム制御アクセラレータ(CLA)を組み合わせたことで、400MIPSの浮動小数点演算性能を実現している。また、C28xにはTMU(三角関数演算ユニット)ハードウェアアクセラレータやVCU II(ビタビ複素演算ユニットII)ハードウェアアクセラレータが統合されている。これにより、変換関数や制御関数で用いられる三角関数ベースのアルゴリズム処理を高速に実行したり、エンコード通信で用いられる複雑な数値演算を加速したりすることができる。

32ビットマイコン「C2000 Delfino F2837xS」の外観

 また、システムの切り分けを行うことで、制御ループ解析の演算をC28xコアからCLAに移行することができる。これにより、C28xコアの演算負荷を軽減し、その能力分をシステム診断やアプリケーションの管理などのタスクに集中させることができる。さらに、4個の16ビットA-Dコンバータを内蔵したことにより、高精度な信号検出と電力制御を可能とする。

 この他、同社の従来マイコン「F2833x」や、デュアルコアマイコン「F2837xD」とは、ソフトウェア互換性があり、応用製品のシリーズ展開を容易にしたり、製品の市場投入までの期間を短縮したりすることも可能だ。

 すでに全機能を搭載した「F28377S」はサンプル中である。搭載されるメモリ容量や周辺機能の組み合わせが異なる製品も用意している。F2837xSの参考価格は、1000個購入時で単価が11.34米ドルより。システムの評価や動作確認は「F2837xD」実験キットを用いて行うことができる。

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