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起動時間はわずか70ms、PMBus対応のDC-DCコントローラリニアテクノロジー LTC3887

リニアテクノロジーの「LTC3887」は、PMBus(Power Management Bus)インタフェースを備えたデュアル出力の同期整流式降圧DC-DCコントローラである。ASICやFPGA、プロセッサの電源用途に向ける。

» 2015年04月07日 15時00分 公開
[EDN Japan]

 リニアテクノロジーは2015年4月、PMBus(Power Management Bus)インタフェースを備えたデュアル出力の同期整流式降圧DC-DCコントローラ「LTC3887」を発売した。テレコム/データコム機器、コンピュータ、ストレージ装置などに搭載されるASICやFPGA、プロセッサの電源用途に向ける。

 LTC3887は、NチャネルのパワーMOSFETを駆動するためのゲートドライバを内蔵している。−40〜125℃の全動作温度範囲でフェーズ当たり出力電流は最大30Aで、出力電圧範囲0.5〜5.5Vにおいて最大±0.5%の出力精度を実現した。出力インダクタ(DCR)の電圧降下をモニタして電流を検出することで、電力変換効率を最大化することができる。起動時間は70msと極めて短い。入力電圧は4.5〜24Vである。また、8msごとに1個のパラメータを更新する高速ADCモード機能も搭載した。既存のLTC3880とは端子配置を共通化している

LTC3887の外観

 LTC3887は、I2C/PMBusインタフェースを備えているため、制御パラメータの設定などが可能である。例えば、出力電圧やマージニング、電流制限値、入力/出力の監視限界値、パワーアップシーケンスおよびトラッキング、スイッチング周波数などのパラメータである。これらの設定は、GUIベースの開発ソフトウェア「LTpowerPlay」を用いて、外部から容易に行うことができ、設定値はチップ内部のEEPROMに保存される。

 LTC3887は、2つの独立した出力を得ることができる他、2フェーズのシングル出力として構成することも可能だ。最大6フェーズをインタリーブして並列接続することで、大電流の用途や複数出力が必要な用途などにも対応することができるという。

 パッケージは外形寸法が6×6mmの40端子QFNで供給する。1000個購入時の参考単価は5.47米ドルからとなっている。

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