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組み込みソフトの開発時間を削減するエミュレータルネサス E2エミュレータ

ルネサス エレクトロニクスは2017年2月、次世代エミュレータ「E2エミュレータ」を発売した。制御プログラムのダウンロード高速化に加え、ソフトウェア開発に必要な付加機能をエミュレータに統合し、開発時間を従来の10分の1程度に短縮するという。

» 2017年02月21日 09時00分 公開
[EDN Japan]

業界初のCAN通信応答時間計測ソリューション

 ルネサス エレクトロニクスは2017年2月、組み込みソフトウェアの開発時間を削減する、次世代オンチップデバッギングエミュレータ「E2エミュレータ」を発売した。

 E2エミュレータは、制御プログラムのダウンロード速度を高速化し、ソフトウェア開発に必要な付加機能をエミュレータに統合した。CAN通信制御のデバッグや消費電流の低減に要していた時間を、従来手法の10分の1程度に短縮する。高速化は、マイコンとエミュレータ間の通信速度アップに加え、フラッシュ書き換えとデータ通信の並列化を図った。制御プログラムのダウンロード速度は、同社従来品と比べて最大2倍という。

「E2エミュレータ」製品外観

 業界初のCAN通信応答時間計測ソリューションも提供。CAN通信において問題が発生した場合、受信タイミングと割り込み応答処理を同時に記録、表示して、CAN通信とプログラムの相関関係を明確にするものだ。エミュレータのみでCAN通信とプログラム実行のトレース解析が可能になるため、原因特定に要する時間を短縮できる。

 また、消費電流チューニングソリューションも備えている。エミュレータだけで、どの制御プログラムが電流を消費しているかを容易に把握できるため、消費電流を低減するためのチューニング時間が短縮するとした。

 同製品のボードインタフェースは、既存製品のE1エミュレータと互換性があり、E1用のボードを接続できる。追加のアダプターなしで、ホットプラグイン機能が利用可能だ。E2エミュレータは、同社の車載用マイコン「RH850」ファミリーの基本機能に対応。同年7月以降、「RX」や「RL78」など他ファミリーへも順次対応する。

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