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» 2018年09月04日 11時00分 公開

中堅技術者に贈る電子部品“徹底”活用講座(22):接点部品(1)―― スイッチの基本と安全規格 (3/3)

[加藤博二(Sifoen),EDN Japan]
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安全規格の相互認証制度について

(1)CB認証制度(CB-Scheme)

 認証試験機関が発行するIEC規格に基づいた安全性試験証明書(CB証明書)を利用して、各国の安全認証手続きを簡略化することを目的とした国際的制度です。電源スイッチについても、IEC規格とEN規格(欧州統一規格)が整合しているため、欧州各国および中国の認可取得にこの制度が利用できます。


(2)北米の相互認証制度

 UL(米国)とCSA(カナダ)ではそれぞれ相互認証制度があり、UL認可に基づきカナダでの販売可能となる「C-UL-US」および、CSA認可に基づき米国での販売可能となる「NRTL/C」があります。

安全規格の用語説明

1.IEC規格における絶縁クラス

 IEC規格においてスイッチは、絶縁の種類により次のとおり分類されています。

  • (a)Class I 機器用のスイッチ
    • アース端子のある電源プラグを使用し、通常の絶縁強度をもつ機器に使用するスイッチ。
  • (b)Class II 機器用のスイッチ
    • アース端子がなく二重絶縁または強化絶縁を行っている機器に使用するスイッチ。

2.マイクロギャップ構造

 IEC規格における電源スイッチの型式の分類の一つで、接点間隔が3mm以下のスイッチです。マイクロギャップ構造のスイッチには“μ”マークを表示します。また、マイクロギャップ構造のスイッチはIEC規格において用途に制限があります(屋外使用の電動工具、電源プラグのない情報処理機器などには使用できません)


3.電気用品安全法非対象のスイッチ

 SWメーカーに電安法の扱いを確認してください。機器組み込み用電源の電源SWでリード端子、タブ端子形などの多くは特定電気用品の非対称品ですが、技術基準は特定電気用品と同様に満足しなければなりません。


 次回はSW内部の接点定格に関する規格などを説明します。

執筆者プロフィール

加藤 博二(かとう ひろじ)

1951年生まれ。1972年に松下電器産業(現パナソニック)に入社し、電子部品の市場品質担当を経た後、電源装置の開発・設計業務を担当。1979年からSPICEを独力で習得し、後日その経験を生かして、SPICE、有限要素法、熱流体解析ツールなどの数値解析ツールを活用した電源装置の設計手法の開発・導入に従事した。現在は、CAEコンサルタントSifoenのプロジェクト代表として、NPO法人「CAE懇話会」の解析塾のSPICEコースを担当するとともに、Webサイト「Sifoen」において、在職中の経験を基に、電子部品の構造とその使用方法、SPICE用モデルのモデリング手法、電源装置の設計手法、熱設計入門、有限要素法のキーポイントなどを、“分かって設計する”シリーズとして公開している。


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