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» 2019年02月20日 11時00分 公開

電源設計:QSFP-DD光トランシーバーの給電方法 (1/3)

光トランシーバー市場の拡大は、クラウドコンピューティング、モノのインターネット、および仮想データセンターのイーサネットの高速化に対する需要によって促進されています速度の増大に伴って光トランシーバーモジュールの消費電力も増大しますが、形状は同じままに維持する必要があります。そのため、モジュールの設計者は可能な限り低消費電力の高集積チップを使用しなければならないという厳しい圧力にさらされます。狭いスペースの中で、より効率的に電力を供給しながらより多くの機能を実現するにはどうすればよいでしょう? 小型スペースで電力を効率的に供給し、次世代光トランシーバーで予想されるより高い速度を可能にするパワーマネージメントシステムを紹介します。

[Maxim Integrated,EDN Japan]

 光トランシーバー市場の拡大は、クラウドコンピューティング、モノのインターネット、および仮想データセンターのイーサネットの高速化に対する需要によって促進されています。10Gビット/秒(bps)、40Gbpsおよび、100Gbpsという現在の速度は、間もなく200Gbpsや400Gbpsによって塗り替えられます。速度の増大に伴って光トランシーバーモジュールの消費電力も増大しますが、形状は同じままに維持する必要があります。そのため、モジュールの設計者は可能な限り低消費電力の高集積チップを使用しなければならないという厳しいプレッシャーにさらされます。狭いスペースの中で、より効率的に電力を供給しながらより多くの機能を実現するにはどうすればよいでしょう? この記事では、小型スペースで電力を効率的に供給し、次世代光トランシーバーで予想されるより高い速度を可能にするパワーマネージメントシステムを紹介します。

光ネットワークインタフェース

 光ネットワークインタフェースでは、スイッチ(図1)やルータなどの通信機器は互いに遠く(最大数キロ)離れた場所にあり、光ファイバーケーブルで接続されます。スイッチまたはルータは情報パケットの処理を行い、トランシーバーはケーブルとのインタフェースおよび、受信した光信号から電気的インパルスへの(および、その逆方向の)変換を行います。

図1:データセンターのネットワークスイッチのSFPトランシーバーモジュール(光ケーブルが接続されている)

光トランシーバー

 光ファイバートランシーバー(図2)は、光ファイバー伝送ネットワークの重要な構成要素です。これらのトランシーバーは小型形状で設計され、高密度ネットワークに最適な光サブアセンブリーを内蔵しています。

図2:ネットワークスイッチ用の光ギガビットSFPトランシーバーモジュール

 トランシーバーモジュール(図3)の主要な構成要素は、トランスミッター光サブアセンブリー(TOSA)および、レシーバー光サブアセンブリー(ROSA)です。TOSAはレーザーダイオード、光インタフェース、モニターフォトダイオード、金属/プラスチック筐体、電気的インタフェースで構成されます。ROSAはフォトダイオード、光インタフェース、金属/プラスチック筐体、電気的インタフェースで構成されます。トランスインピーダンスアンプ(TIA)は、フォトダイオード電流をその後の処理のために差動電圧に変換します。ボード上のDSP(デジタル信号プロセッサ)/PHY(物理層)は通信プロトコルの調整を行い、マイクロコントローラーはDSP/PHY、光サブアセンブリーおよび、レギュレーターを設定します。モジュールの各コンポーネントは、ホストボードからVCC入力(3.3V)を受け取るボード上の電源によって給電されます。この3.3Vは、トランシーバーの各コンポーネントによって消費される電流のピークを平滑化するために強力なフィルターを介して供給されます。

図3:光トランシーバーシステム

 4倍帯域幅、小型形状、プラガブル機能を備えた最新式の倍ライン密度(QSFP-DD)光トランシーバーには、8つの出力クラスがあります。上位のクラスほど高いデータレートと長いケーブル距離に対応します。例えば、クラス1は1.5Wのピーク出力と600mAのピーク電流を備え、通常は40Gbpsの速度と300mの最大リンク長に対応します。クラス7は14Wのピーク出力と5.6Aのピーク電流を備え、400Gbpsで最大2kmの伝送距離に対応すると予想されます。クラス8は最も高出力用(14W以上、6A安定状態電流)です。

トランシーバー電源

 図4に示すトランシーバーモジュールの電源ツリーは、マルチ出力電圧レギュレーター(TRIPLE BUCK)によって給電されるDSP/PHYデジタル、アナログ、PLL(位相ロックループ)レールの標準的な電流と電圧の範囲を表しています。光インタフェース(レーザードライバー、TIA、ROSA、TOSA)はシングルレギュレーター(BUCK)によって給電されます。マイクロコントローラー(MICRO)の入力は3.3Vを直接受け取ります。入力電力がデバイスクラスの電力エンベロープの範囲内に保たれることを確保するために、バックコンバーターは非常に高効率である必要があります。

図4:トランシーバーの電源ツリー
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