メディア
連載
» 2019年06月26日 11時00分 公開

メモリレコーダーの基礎知識(1):「メモリレコーダー」とは (3/4)

[TechEyesOnline]

電池駆動型メモリレコーダー

 主に屋内外の現場で利用することを目的とした電池で駆動できるコンパクトなメモリレコーダーである。機能や性能はデスクトップ型メモリレコーダーに比べると劣るが、現場での使いやすさに特化している。

 屋外での利用は耐環境性能や操作性に厳しい要求があるため、製品はこれらの要求を満足する設計となっている。最近ではタッチパネルを搭載した製品も登場している。

 屋外の現場でGPSを使った位置情報を波形観測データとともに保存できる製品もある。

図7:現場での使いやすさを追求した電池駆動型メモリレコーダー「MR8870」
提供:日置電機

システム組み込み型メモリレコーダー

 計測システムに組み込まれて使われるのがシステム組み込み型メモリレコーダーである。操作キーや画面は最小限となっており、機器の設定や観測した波形の表示はPCなどを使って行う。大きな表示画面が持たないため、システムに組み込んだ場合の実装効率は高い。

 取り込んだ波形データはPCで演算や表示を行うため、PCの性能やプログラムの複雑さ、取り込んだ波形データの量によって波形が表示されるまでの時間がかかる場合があるので、システム設計を行う場合は留意する必要がある。

図8:計測システムに組み込まれるシステム組み込み型メモリレコーダー「MR8740T」
提供:日置電機

よいメモリレコーダーとは

 利用目的にあったメモリレコーダーを選ぶにはさまざまな視点から求める製品を選ぶ必要がある。ここではどのような視点があるかを紹介する。

入力モジュールが豊富なこと

 メモリレコーダーはオシロスコープと異なり、さまざまな種類の入力信号を扱うため、入力がモジュール構造になっている製品が多い。

 入力には主なもので電圧、電流、温度、ひずみ、加速度、周波数(回転数)がある。電圧モジュールには絶縁型アナログ信号モジュール、オシロスコープと同じ非絶縁モジュール、ロジック信号を観測するモジュールがあり用途に応じで選ぶ。

 温度、加速度、ひずみの変化を波形として記録する場合はセンサーが必要になる。入力モジュールがセンサーに対応しているかを事前に確認する必要がある。

 最近の高機能なメモリレコーダーでは信号発生をするモジュールを搭載できるものがある。アナログ信号発生モジュールを使って、部品や電子回路の周波数特性を計測したり、メモリレコーダーに取り込んだ波形を、任意波形発生モジュールを使って再現したりすることができる。

図9:さまざまな入力/出力モジュール 提供:日置電機

トリガー機能が充実していること

 メモリレコーダーは機械、電力設備、生体、材料などさまざまな対象物の挙動を多チャンネルで計測することが多い。そのためオシロスコープのようなシンプルなトリガーやパネルからの手動トリガーだけでは期待する波形観測はできないことがある。そのためメモリレコーダーにはシンプルなトリガー以外にさまざまな組み合せ条件を設定できる高度なトリガーや、日付時刻を設定してトリガーを掛ける方法など多様なトリガー機能が用意されている。

 トリガー信号にはノイズが重畳している場合があるので、ノイズの影響を抑制するフィルター機能が必要になることがある。

 波形測定する場合のトリガー信号を何にするかは重要であるため、トリガー信号源の波形品位や信号源インピーダンスなどをあらかじめ知っておく必要がある。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

RSSフィード

公式SNS

EDN 海外ネットワーク

All material on this site Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
This site contains articles under license from AspenCore LLC.