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PWM除去機能搭載の双方向電流検出アンプマキシム MAX40056

Maxim Integrated Productsは、パルス幅変調除去機能を備えた双方向電流検出アンプ「MAX40056」を発表した。PWMスルーレート500V/マイクロ秒以上を除去し、500ナノ秒以内のセトリング時間で精度0.3%のフルスケール巻線電流測定を実行する。

» 2019年07月17日 09時00分 公開
[EDN Japan]

 Maxim Integrated Products(マキシム インテグレーテッド プロダクツ)は2019年6月、パルス幅変調(PWM)除去機能を備えた双方向電流検出アンプ「MAX40056」を発表した。1000個以上購入時の単価は1.19米ドル。評価キット「MAX40056EVKIT」の単価は69米ドルだ。

 MAX40056は、特許取得済みのPWM除去方式により、PWMスルーレート500V/マイクロ秒以上を除去する。競合製品の4倍速となる500ナノ秒以内のセトリング時間で、安定して精度0.3%のフルスケール巻線電流測定を実行する。これにより設計者は、モーター制御において測定精度の高さを維持しつつ、駆動周波数を増大、あるいは最小デューティサイクルを低減できる。

PWM除去機能搭載の双方向電流検出アンプ「MAX40056」のイメージ

モーターの効率を向上し、振動を低減

 また、より高周波なPWMが電流フローを円滑にし、トルクリップルが低減することで、モーター効率が向上する。さらに、低いデューティサイクルでの高精度な巻線電流測定により、モーターの低速回転時の振動がほぼなくなる。

 コモンモード除去比(CMRR)は、ACでは60dB(50V、±500V/マイクロ秒入力)、DCでは140dBとなっている。コモンモード電圧範囲は−0.1〜+65V、保護範囲が−5〜+70Vで、誘導性キックバック電圧に対する保護機能を持つ。

 温度範囲は−40〜+125℃、電源電圧は2.7〜5.5V。内部に搭載された1.5Vレファレンスは、隣接する差動ADCの駆動にも使用できる。−3dB帯域幅は300kHz、利得オプションは10V/V、20V/V、50V/V、入力オフセット電圧は5μV。レールツーレール出力を備える。パッケージは8ピンのWLP(2.02×1.4mm)および8ピンのμMAXで提供する。

 MAX40056は、その双方向検出機能により、DCモーター制御や基地局、データセンター、バッテリースタックなどに向く。ノイズの多い環境下でも、精度の高い電流測定が求められるアプリケーションなどに適している。

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