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» 2019年11月22日 11時22分 公開

アナログ設計のきほん【ADCとノイズ】(9):高分解能ΔΣADC回路のリファレンスノイズ低減 (2/4)

[Bryan Lizon(Texas Instruments),EDN]

内部リファレンス

図3:「ADS1261」の内部リファレンスを使用して抵抗性ブリッジを測定

 高精度ADCには、高精度電圧リファレンスが内蔵されていることがよくあり、通常は多くのアプリケーションに適しています。リファレンスが内蔵されていることで、外部リファレンスの場合にかかるコスト、面積、電力が削減できます。ただし、一般に内部リファレンスは高精度の外部リファレンスに比べて低電力であり、高ノイズ、高ドリフトの傾向があるので、正確さや高精度を重視したシステムにはあまり適さないでしょう。

 図3に、測定のリファレンス電源として内部電圧リファレンスを使用し、抵抗性ブリッジを測定するADS1261を示します。

外部リファレンス

 内蔵の電圧リファレンスの仕様が不十分であり、ADCが外部リファレンス電源に対応できる場合は、代わりに外部リファレンスを選ぶことができます。一般に外部リファレンスは、内部リファレンスに比べて低ノイズでドリフトパラメータが良いという利点があります。このように性能が向上する代償として、消費電力やコストが上昇し、必要なプリント配線板(PCB)面積が多くなります。また、ADCと電圧リファレンスが同じダイを共有しないため、内蔵リファレンス使用時とは異なり、温度ドリフト仕様が相関しなくなる可能性があります。そのため、ADCとリファレンスがそれぞれ逆方向にドリフトすると、精度が大きく低下しかねません。これを防ぐには、ADCと電圧リファレンスの両方を良質で熱伝導性のあるグランドプレーンに接続してください。

図4:「ADS1261」と外部リファレンス「REF6025」を使用して抵抗性ブリッジを測定

 ADCを外部リファレンス電源に接続する際の有効なヒントとして、ADCの負の外部リファレンス入力(REFN)を、PCBのグランドプレーンに直接接続するのではなく、外部リファレンスのグランド・ピンに配線します。こうすると「スター型」グランド接続になるので、負のリファレンス入力でグランドプレーンのノイズが拾われるのを防ぐことができ、精度の高い測定結果を維持できます。

 図4は、図3と同じ抵抗性ブリッジの接続図ですが、ADS1261の内部リファレンスではなく外部電圧リファレンスとしてREF6025を使用しています。

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