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高精度測定に適した双方向電流センスアンプSTマイクロ TSC2010、TSC2011、TSC2012

STマイクロエレクトロニクスは、双方向電流センスアンプ「TSC2010」「TSC2011」「TSC2012」を発表した。低いシャント抵抗値を採用して電力損失を抑え、−20〜+70Vのコモンモード電圧全域で電流を検出する。

» 2021年03月26日 09時00分 公開
[EDN Japan]

STマイクロエレクトロニクスは2021年2月、高電圧で高精度の双方向電流センスアンプ「TSC2010」「TSC2011」「TSC2012」を発表した。抵抗値の低いシャント抵抗を採用して電力損失を抑え、−20〜+70Vのコモンモード電圧全域で電流を検出する。

 ゲイン値は、TSC2010が20V/V、TSC2011が60V/V、TSC2012が100V/V。異なるゲインで利用できるため、多様な産業および車載用システムに向けた電流測定、過電流保護、電流モニター、電流フィードバック回路などの柔軟な構築に役立つ。

 双方向の測定に対応し、1つの検出回路で順方向と逆方向の電流を測定できるため、部材コストを削減する。さらに、ハイサイドとローサイド、2つの接続が可能で設計を共通化できる。データ取得、モーター制御、ソレノイドの制御や計測、プロセス制御などに適している。

高精度測定と優れた堅牢性

 3製品とも、電源電圧範囲は2.7〜5.5V、オフセット電圧は最大±200μVで、オフセットドリフトは最大5μV/℃、ゲインエラーは最大0.3%。フルスケールで最小10mVまでの電圧降下を検出し、測定誤差を最小限に抑える。動作温度範囲は−40〜+125℃で、EMI(電磁干渉)フィルターとESD耐性を備えており、堅ろう性に優れる。

双方向電流センスアンプ「TSC2010」

 いずれも既に入手可能で、1000個購入時の単価は約0.9米ドル(車載対応製品は約1.08米ドル)。Mini-SO8パッケージとSO8パッケージで提供する。同社では、3製品対応の評価キット「STEVAL-AETKT1V2」も用意している。

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