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150V GaN HEMTでの8V高ゲート耐圧技術を開発ローム GaN HEMT 8V高ゲート耐圧技術

ロームは、150V耐圧のGaN HEMTにおける8V高ゲート耐圧技術を開発した。定格電圧の増大により、電圧マージンもアップし、GaN HEMTを採用した電源回路の設計マージンや信頼性が高まる。

» 2021年04月16日 09時00分 公開
[EDN Japan]

 ロームは2021年4月、150V耐圧のGaN HEMT(窒化ガリウム 高電子移動度トランジスタ)における、8V高ゲート耐圧(ゲートソース定格電圧)技術を開発したと発表した。

 同社は今回、独自の構造を用いてゲートソース定格電圧を8Vまで高めた。一般的な200V耐圧以下のGaN HEMTは、ゲート駆動電圧5Vに対してゲートソース定格電圧が6Vとなっており、電圧マージンが1Vに留まっていた。定格電圧が8Vに増大したことで、電圧マージンが3Vとなり、GaN HEMTを採用した電源回路の設計マージンや信頼性が高まる。

開発品パッケージイメージ

シリコンMOSFET比でスイッチング損失を65%削減

 同技術と併せて、基板実装しやすく、放熱性に優れる専用パッケージも開発している。また、銅クリップ接合のパッケージ技術を用いており、寄生インダクタンス値を従来のパッケージから55%低減。ゲートソース定格電圧の増大と相まって、シリコンMOSFETと比べてスイッチング損失を約65%削減している。

 主な用途として、データセンターや基地局などの48V入力降圧コンバーター回路や基地局パワーアンプ部の昇圧コンバーター回路、D級オーディオアンプ、LiDAR駆動回路、ポータブル機器向けワイヤレス給電回路などを見込んでいる。今後、2021年9月の製品サンプル出荷を目指し、同技術を用いたGaN HEMTの開発を進めていく。

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