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広帯域幅メモリ内蔵の新プラットフォームザイリンクス Versal HBMシリーズ

ザイリンクスは、「Versal ACAP」の新製品「Versal HBM」シリーズを発表した。高速メモリ、データ保護機能、適応型演算機能を統合し、データセンター、有線ネットワーク、テスト、計測、航空宇宙、防衛に適する。

» 2021年07月30日 09時00分 公開
[EDN Japan]

 ザイリンクスは2021年7月、7nmプロセスを採用した適応型演算プラットフォーム「Versal ACAP(Adaptive Compute Acceleration Platform)」の新製品「Versal HBM」シリーズを発表した。高速メモリ、データ保護機能、適応型演算機能を1つに統合し、データセンター、有線ネットワーク、テストや計測、航空宇宙、防衛用途に適している。サンプル出荷は2022年1〜6月、ツールの提供は同年7〜12月を予定している。

適応型演算プラットフォーム「Versal HBM」シリーズ

820Gバイト/秒のHBM2eメモリを搭載し、広帯域幅と低消費電力を提供

 Versal HBMシリーズには、最新のHBM2e DRAMを搭載し、最大帯域幅は820Gバイト/秒、容量は32Gバイトだ。DDR5の実装時と比べて、8倍の帯域幅と63%少ない消費電力が特長だ。

 5.6Tビット/秒のシリアル帯域幅に対応した112Gビット/秒PAM4トランシーバーを搭載。高速イーサネット、Interlaken、DMA内蔵PCIe Gen5を組み合わせることで、さまざまなプロトコルやデータレートに対応できる柔軟なマルチテラビットの接続が可能となる。

 低遅延ハードウェア並列化用の適応型エンジン、AI(人工知能)推論と信号処理用のDSPエンジンのほか、組み込みコンピューティング、プラットフォーム管理、セキュアブート、コンフィギュレーション用のスカラーエンジンを搭載する。進化するアルゴリズムや新しいプロトコルに合わせてハードウェアを数ミリ秒で動的に再構築できる。

 機械学習の高速化が可能になり、少数の低コストサーバで膨大なデータセットを持つアプリケーションを展開できる。さらに、Versal HBMシリーズ1つで、高いセキュリティと適応型AIを利用した次世代ファイアウォールを構築できる。

 また、ハードウェア開発者向け「Vivado Design Suite」、ソフトウェア開発者向け「Vitis 統合ソフトウェアプラットフォーム」、データサイエンティスト向け統合プラットフォーム「Vitis AI」を用意している。

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