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低入力電圧、低オン抵抗の1.5A LDOリニアレギュレーターリコー電子デバイス RP120シリーズ

リコー電子デバイスは、民生機器や産業機器向けに、低入力電圧、低オン抵抗のBIAS端子付き1.5A LDOリニアレギュレーター「RP120」シリーズの販売を開始する。超小型のWLCSPパッケージながら、最大1.5Aの電流を出力できる。

» 2021年12月01日 09時00分 公開
[EDN Japan]

 リコー電子デバイスは2021年11月、民生機器や産業機器向けに、低入力電圧、低オン抵抗のBIAS端子付き1.5A LDOリニアレギュレーター「RP120」シリーズの販売を開始すると発表した。サンプル価格は、1000個購入時で165円(税込)だ。

「RP120」シリーズ

 同シリーズは、電流の供給ライン(VIN端子)とドライバICの駆動回路の入力端子(VBIAS端子)を分離することで、低オン抵抗化および低入力電圧化した。

 1V未満の電圧出力時でも、電流供給ラインの電圧が設定出力電圧を基準とした印加電圧で動作して熱損失を抑制する。出力電圧が0.6Vの場合、0.768V以上の入力電圧で1.5Aの電流を流せる。

ソフトスタート機能を搭載

 ソフトスタート機能を内蔵しており、出力電圧の立ち上がりスルーレートを緩やかにするほか、立ち上がり時の突入電流を低減する。急速な立ち上げを禁止するアプリケーションなどに適する。

 負荷容量が大きい場合は、電圧ではなく電流で出力を制御する。出力電圧が設定電圧に達するまで同じ電流値で制御することで、出力電圧波形の傾きを一定とするため、突入電流を抑えるほか、後段デバイスを安全に起動できる。この場合、ソフトスタート機能よりも緩やかな立ち上がりとなる。

 前段にスイッチング電源を用いる場合では、VIN端子に対するリップル除去率(PSRR)が95dB(f=1kHz)となっており、ポストフィルターとしても活用できる。

 VBIAS入力電圧範囲が2.4〜5.5V、最大定格が6.5V。0.6〜3.6Vの間の電圧で外部抵抗により出力電圧を設定する電圧外部設定タイプに加えて、0.6〜2.0V(0.1V単位)でIC内部設定した電圧固定タイプの開発も進めている。

 パッケージは1.2×0.8×0.29mmのWLCSPを採用。兵庫県加東市のやしろ工場にて量産しており、月産規模は500万個だ。

 携帯用通信機器やバッテリーを用いた機器、カメラ、ビデオ、オーディオ、RFモジュールなどの通信デバイス、VCOやPLLなどのクロック生成デバイス、FPGAやSoC(System on Chip)の定電圧源といった用途に適する。

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