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「電圧軸」「時間軸」「トリガー」の基本的な設定初めて使うオシロスコープ(2)(1/4 ページ)

本連載は初めてオシロスコープを使う人を対象にその基本的な使い方や使用上の注意点を解説していく。今回は、「電圧軸」「時間軸」「トリガー」の基本的な設定について説明する。

» 2022年01月17日 10時00分 公開
[TechEyesOnline]
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 本記事は、計測器専門の情報サイト「TechEyesOnline」から転載しています。

Autoset機能を使わないで電圧軸を設定する

 オシロスコープの操作で最初に行うのが、信号の振幅に合わせて入力の回路を設定することである。オシロスコープの入力は、下図に示すようにDC結合とAC結合の切り替えができるようになっている。

図1:入力結合の切り替え

 実際のTBS2000Bの操作では、チャンネルごとに設定する仕組みになっている。数字が書かれたキーを押すと、画面に指定したチャンネルの設定情報が表示される。

図2:電圧軸設定画面の呼出

 TBS2000Bでは、入力チャネルのキーを押すと下記の画面が表示される。右端の結合(Coupling)と書かれた表示の横にあるキーを押すと、結合を選択する画面が表示される。パネル上部にある汎用(Multipurpose)ノブを使っていずれかを選択して、ノブを押して確定する。通常の測定ではDC結合を選択する。

図3:入力結合を選択する画面 [クリックで拡大]

 反転表示の設定はできるが、通常はオフでよい。帯域制限は信号にノイズなどが重畳しているとき、20MHz以上の信号を遮断する際に使う。20MHz帯域制限が設定されていると高周波信号は減衰するので、通常はフル帯域の設定にする。下図は、同じ振幅の10MHzと40MHzの正弦波信号を帯域制限した場合としない場合を比較したものである。

図4:20MHz帯域制限の有無による高周波信号の見え方の違い

 プローブインタフェースTekVPIを持っているTBS2000Bは、さまざまなプローブが接続できる。このため、プローブに応じた設定をすることになる。標準添付の受動電圧プローブの場合はプローブインタフェースを持っていないので、手入力で減衰比を10:1(10×)とする。下図のようなプローブ設定となっていることを確認する。

図5:標準添付の10:1電圧プローブを使う場合の設定 [クリックで拡大]

 オフセットは、測定波形に直流電圧を印加して表示する機能である。通常は0Vにして波形観測を行うので下図のような設定にする。

図6:入力オフセットの設定画面[クリックで拡大]
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